みなとみらいや関内・山下町地区などで4月25日から、横浜市とNTTドコモ(東京都千代田区)による「横浜都心部コミュニティサイクル社会実験」が始まった。
この社会実験は、新しく身近な交通機関としてのコミュニティサイクルを普及させることより、市民らの回遊性向上や市心部の活性化、観光振興促進などを狙いとして実施されるもの。運営者は公募による選定が行われ、計画性の高さなどの総合面で評価を受けたNTTドコモに決定した。
関内駅や横浜赤レンガ倉庫、山下公園などのエリア内14カ所のサイクルポート(貸し出し・返却拠点)には、計300台のレンタル自転車を配置。従来のレンタサイクルとは異なり、営業時間内であればどのポートでも貸し出し・返却が可能となる。
無人の各ポートには数台の自転車とコントロールパネルが設置してあり、利用者は専用のICカードまたは電子マネーに対応した「おサイフケータイ」を使って手続きを行う。貸し出される自転車は20インチ・3段変速で、ライトやワイヤー錠、前カゴ付き。
利用には事前に会員登録が必要で、インターネットや携帯電話または登録所で受け付ける。登録料金はICカードが1,050円、おサイフケータイの場合は315円。また、利用料金は1回30分105円が基本で、超過30分後ごとに210円がかかる。その他、基本料が月極めとなる月額会員や、利用30分前から予約が可能となる月額会員プレミアなどの制度も用意されており、登録料や利用料はいずれもクレジットカードからの引き落としとなる。
横浜市都市整備局都市交通課長の黒水公博さんは「今回は2年前に行われた1カ月間の社会実験とは異なり、3年という長期間におよびます。そこで、前回利用者が多かった観光客に加え、地元の業務利用者も見込んでサイクルポートの数を多く設置します。散策やエリア内のちょっとした移動などにもぜひ気軽にご利用頂ければ」と話す。
サービスの対象は高校生以上で、営業時間は8時~21時30分。社会実験の実施期間は2014年3月31日までの約3年間で、利用できる自転車台数やサイクルポートは順次拡大予定。今年6月末まで会員登録料が無料になるキャンペーンも実施している。