馬車道の「LED菜園」で野菜づくり-農業の新たな取り組み

岡崎社長とLED菜園。予約制で菜園の見学会も実施している。

岡崎社長とLED菜園。予約制で菜園の見学会も実施している。

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 植物栽培用LED照明の開発・製造を手がけるキーストーンテクノロジー(横浜市中区太田町5)は、馬車道のオフィスでLED菜園を運営し、無農薬の野菜作りに取り組んでいる。

リーフレタス、バジル、水菜、チンゲン菜など十数種の野菜を栽培している

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 LED菜園は、太陽光の代わりにLED照明を利用して植物を栽培する室内型菜園。延床面積約5.5坪のスペースに並ぶ栽培棚では、リーフレタス、バジル、水菜、チンゲン菜など十数種の野菜を栽培している。

 照明の専門家である同社代表取締役社長の岡崎聖一さんが、環境分野で社会貢献することを目的に2005年から研究をスタートした。植物が光の波長を使い分けて成長することに着目し、省エネ・省資源・省スペースで無農薬野菜を栽培するシステムを開発した。栽培に使用する水量は露地栽培の1/10~1/20程度。この技術を世界各地の農業に不向きな土地にも導入することでフードマイレージを極小化、環境負荷を抑えた持続可能な農業の展開をめざす。

 岡崎さんは「みなとみらいエリアは近隣に農地がない都市。しかし、人が集まる場所ほど食糧が必要です。LED菜園はオフィスの一角や、空きビルの一室を利用して野菜を育てられるので、いわゆる『店産店消』が可能。露地栽培を否定するものではありませんが、農業の高齢化が進むなか、未経験者が都市で野菜作りにチャレンジできるというのは夢のある話ではないでしょうか。横浜は『ものはじめ』のまち。馬車道から農業の文明開化を起こして、ゆくゆくは世界の食糧問題、環境問題にも貢献できればと思っています」と話す。

 収穫した野菜は「横浜・馬車道ハイカラ野菜」として2010年8月より販売している。地ビールレストラン「驛の食卓」(横浜市中区住吉町6-68-1)の店頭で開催される地野菜販売市「驛テラス」(毎週火曜開催)で購入できる。

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