横浜市の現代アート拠点「BankART Studio NYK」(横浜市中区海岸通3)で6月17日より、アーティストの制作現場を公開するオープンスタジオ「BankART AIR Program 2011 OPEN STUDIO」が開催されている。
オープンスタジオでは、BankARTが企画したAIR(アーティストインレジデンス)プログラムの公募で選ばれた48組のアーティストが、5月17日に入居してからこれまでの活動成果を発表する。同施設全館(1~3階)を利用した絵画、彫刻、インスタレーション、写真、空間ドローイングなど、各アーティストの制作現場が一般公開され、さまざまな分野のアーティストと交流することができる。
期間中は、1階BankART Pubで入居するアーティストたちがそれぞれの活動を紹介する「アーティストトーク」を行うほか、朗読パフォーマンス(岡田貞子さん)、カレーパン・プロジェクト(秋山直子さん)、包帯ドレスパフォーマンス(寺田忍さん)、ショウイング(中村恩恵さん/Dance Sanga)、アーティストユニット「ギャンソンゴリラ」による「スナック ギャンソンゴリラ」などのイベントも開催する。
作品「父と私の故郷の風景」を制作中の兵庫県出身、横浜在住の美術家・笠木絵津子さんは、「東日本で発生した震災の報道映像が、無くなっていく私の『故郷』の風景と重なり、このレジデンスで『故郷』のテーマをスタートさせることにした。今回は、故郷である兵庫県姫路の風景を題材に、アマチュア写真家だった亡き父が撮影した写真と私の写真の『ふたつの時空』を3次元的に相互作用させる方法を実験中です。あくまで試作であり完成作品ではないが、ぜひご覧いただければ」と話す。
開場時間は11時30分から19時(最終日は16時まで)。入場無料。6月26日まで。