横浜情報文化センターホール(神奈川県横浜市中区日本大通11)で7月23日、シンポジウム「今、改めて考える寄付」が開催される。
東日本大震災以降、募金や寄付が積極的に行われることで、寄付の社会的意義や寄付金の行方に関して、注目が集まる中、さまざまな形で寄付に関わるパネリストを迎え、それぞれの取組みに根ざした討論を展開する。
パネリストは、寄附税制に詳しい跡田直澄さん(嘉悦大学副学長・教授)、社会起業家として注目を集める駒崎弘樹さん(NPO法人フローレンス代表)、クリック募金「イーココロ!」を運営する関根健次さん(ユナイテッドピープル代表)の3人。
6月15日に改正NPO法が、6月22日には新寄付税制が盛り込まれた税制改正法案が成立した。シンポジウムは、寄付金に対する税制優遇も拡大された今、寄付にはどのような社会的な意義があるのか見つめ直し、有効な生かし方などを、パネリストとともに考えていくことがねらい。
パネリストとして登壇する関根健司さんは「東日本大震災の後、イーココロ!では、被災地に対する多額の寄付を短期間で集めることができた。寄付に関する状況は劇的に変わりつつあると言える」と話す。
主催する神奈川県県民局NPO協働推進課の杉野信一郎課長は「NPOに対する寄付制度も大きく変わった。寄付に関心を持つ県民の方はもちろん、NPO関係者には、寄付に対する積極的な意義を再発見していただくよい機会になると思う。寄付の促進を試みているパネリストの話から、お金の使い道として寄付をするということが、相手と自分の幸せにつながるということについて、あらためて考えていただければ」と話している。
開催時間は14時30分から16時30分。参加費無料(定員200人、事前申込制)。申込みは、電話、FAX、Eメールで受け付ける。詳細は、県民局NPO協働推進課ホームページで。
神奈川県では、地域課題解決の担い手であるNPOの自立的活動を支援するため、「NPO法人に寄附を行う県民に対する税の優遇制度の新設」と、「かながわボランタリー活動推進基金21への寄附受け入れとボランタリー団体等の活動に対する支援の取組みの強化」の2つを内容とする「NPOに対する寄附促進の仕組み」づくりを進めており、7月15日より仕組みの骨子案についての意見募集を行っている。