NPO法人ミニシティ・プラス(横浜市都筑区)は8月12日から14日まで、現代美術の国際展「ヨコハマトリエンナーレ2011」の特別連携プログラム「新・港村~小さな未来都市」(BankART Life III)内で、子どもたちだけで村をつくるプロジェクト「ミニヨコ・アートビレッジ」を開催している。
「新・港村(しん・みなとむら)」は、国内外のアーティスト、建築家、団体、企業など約150チームが「村民」として出展し、廃材や不要家具を利用して「家」や「仕事場」をつくる集合スタジオ。新港ふ頭にある4,400平方メートルの展示場「新港ピア」(中区新港2)を会場として利用している。
「ミニヨコ(ミニヨコハマシティ)」は、「大人口出し禁止」を原則とし、選挙権のない19歳以下の子どもたちが集まり、就労や政治、都市計画など社会の仕組みを遊びながら学ぶことができる仮想の横浜の「まち」をつくる活動。これまでに、大さん橋や、都筑区の住宅展示場「ハウスクエア横浜」などで「ミニヨコ」のまちづくりを展開してきたほか、2008年にベルリンで行われた「第1回こどものまち世界会議」にも参加した。
今回のミニヨコ・アートビレッジでは、実際に村の建物を建てていくところから始め、村の中で「族」というコミュニティーを形成。こどもたちは、草むらハウス、黒板ひろば、一坪木造ハウス、不要になったTシャツを用いてアメリカインディアンのテント住宅「ティピ」をつくるワークショップなどを行いながら村をつくっていく。
会期中は、子どもたちが東日本大震災をきっかけに、都筑区で栽培をはじめた野菜の紹介を行うほか、野菜スープやジュースを提供する。子ども達は、村づくりへの参加や、スープの販売などで働くことで「ミニロ」という「ミニヨコ」のイベントなどで使える通貨がもらえ、ビレッジ内で買い物ができる。
会場プロデュースは、東京都現代美術館「こどものにわ展」、日本科学未来館「ドラえもんの科学みらい展」の空間デザインを手掛けた遠藤幹子さん(office mikiko一級建築士事務所)が担当。
村が熟成した最終日14日には、現在、日本全国で40カ所以上で展開されている「こどものまち」の活動に参加しているこども・若者たちが、自分たちのまちや、暮らし、大人との関わりなどについて語りあう「U-19(アンダーナインティーン)シンポジウム」を実施する。
NPO法人ミニシティ・プラス副理事長の岩室晶子さんは「ミニヨコ・アートビレッジは、19歳以下の子ども達がつくる『むら』です。会場でミニヨコ村民に登録して、村づくりに参加してください。何が起こるかは村民しだい。最終日には 仙台、高知、大阪、千葉、名古屋、相模原、横浜などから20人近くのU-19が集まりトークバトルを展開します」と話す。
会場は新港ピア、「新・港村」会場内自由広場。開催時間は11時30分~17時。トリエンナーレ特別企画の入場料で参加でき、チケットは中学生以下=無料、高校生当日=200円、大学生当日=250円、一般当日=300円(チケットは11月6日まで有効)。