横浜市内3カ所に10月14日から3日間、ブートワークスシアターによる移動劇場「The Black Box」が登場する。
ブラック・ボックスは、観客1人のために繰り広げられる体験型の演劇インスタレーション。観客はブラック・ボックスの中に座り、箱の外で行われるユニークで革新的なパフォーマンスを1人で鑑賞することができる。出演はブートワークスシアター。KAAT 神奈川芸術劇場主催で、ヨコハマトリエンナーレ2011連携プログラムとして行われる。
演目は、嫉妬と復讐、殺人がうず巻く不吉な物語が忍びよる「リトル・ボックス・オブ・ホラーズ」(対象年齢14歳以上)、ダリとブニュエルによる超現実主義的な古典「アンダルシアの犬」を展開する「アンダルシアの箱」の2種類。1回のパフォーマンスは約5分。1日30回上演する。
KAAT芸術監督の宮本亜門さんは「エジンバラ演劇祭で見たもっとも衝撃的でユニークで楽しい作品、それがブラック・ボックスです。その新しい発想は、今までの劇場という意味合いをノックアウトして、実に不思議でおもしろく、人の輪をつなげてくれます。一人しか入らない劇場。宝石箱のような劇場が、街のあちらこちらに神出鬼没します」と話す。
公演スケジュールは、14日=「リトル・ボックス・オブ・ホラーズ」赤レンガ倉庫イベント広場(13時~14時30分/16時30分~18時)、15日=「アンダルシアの箱」KAAT 神奈川芸術劇場前(14時~15時30分/17時~18時30分)、16日=「アンダルシアの箱」横浜美術館前広場 グランモール公園(13時~14時30分/16時30分~18時)。
神奈川芸術文化財団広報担当の前島智子さんは「シャッターの開閉によってライブ映画のようなビジュアルの物語が繰り広げられ、大人でも叫び声をあげずにはいられないと聞いております。ボックスの外側では、このパフォーマンスのしくみを自由に鑑賞できますので、ぜひ劇場を飛び出した新たな演劇をお楽しみください」と話す。
入場無料で、鑑賞者は当日各会場で先着順に受け付ける。問い合わせは神奈川芸術劇場(TEL 045-633-6500)まで。
ブートワークスシアターは、英国チチェスター大学 ショールームシアターのレジデントカンパニー。 ハイクオリティで独創的な作品づくりに取り組み、革新的でありながらわかりやすい作品を目指している。芸術監督はバート・ダニエルズ、プロデューサーはベッキー・ヘインズ。パフォーマーは、ジェームス・ベーカー、リリー・ベック、ロバート・ダニエルズ、ダニエル・コク、アンディー・ロバーツ、ソフィア・ウォールズ。