現代美術の国際展「ヨコハマトリエンナーレ2011(ヨコトリ)」の特別連携企画が行われている「新・港村」(横浜市中区新港2、新港ピア内)で10月23日、一般公開型で「OPEN WEDDING!~新・みなとむらの大結婚式」が開催された。
式を挙げたのは、横浜市都市デザイン室職員で都市デザイナーの桂有生さんと、NHK横浜放送局の番組「FMサウンド☆クルーズ」キャスターを務める船本由佳さん。
アートを介してパーソナルな儀式をパブリックにつなぐ場に、約300人が参加し、2人の門出を祝った。新郎新婦と共に、横浜を中心に活動するクリエイターやまちづくり・メディア関係者らが運営委員会をつくり企画した。
結婚式に先立ち「象の鼻パーク」(中区海岸通1)で開会宣言が行われ、ヨコトリを応援するパフォーマンス集団「まことクラヴ」と「ヨコトリキャラバンズ」が会場を盛り上げたほか、参加者が居合わせた観光客とともに記念撮影を行った。
挙式は、横浜を拠点に活動するアーティストたちが、「アーティストとつくる新郎新婦への贈り物」をテーマにワークショップを企画し、新郎・新婦それぞれの招待者が交流するきっかけづくりをしたのが特徴だ。
造形家・川埜龍三さんによる「トリの集まる本」、ねんドル岡田ひとみさんによる「虹色ウエディングケーキ」、FUNEプロジェクト「ナミノウエカラノオクリモノ」、しでかすおともだち「おしゃれ!しでかすドレスコード」の4つのワークショップが開かれた。
参加者は4400平方メートルの巨大な空間「新・港村」を回遊しながら、色とりどりの紙を鳥の形に切り抜いたり、ケーキのオブジェにカラフルな粘土製のイチゴを飾り付けるなど、実際に手を動かして2人への贈り物を制作した。
結婚式を公開した桂さん・船本さんは「人生最大の催しをオープンにすることにより、参加する『村人』のみなさんの思い出に残る風景を残すことができたらと思い、企画しました。かかわってくださったたくさんの方々に感謝しています」と話している。
「新・港村」は「小さな未来都市」をテーマに、BankART1929(中区海岸通3)が主催。100年以上前に整備された新港埠頭にある倉庫を会場に、国内外から招待されたグループが入居して展示・創作活動を行う企画展。開催期間は8月6日から11月6日までの3カ月間。