かながわ東日本大震災ボランティアステーション事業の編集ボランティアチームは11月13日、かながわ県民サポートセンター(横浜市神奈川区鶴屋町2)で、「岩手県復興支援取材報告会」を行った。
10月29日~11月4日にかけ、7人が陸前高田市・大槌町などで9カ所を取材しその成果について、写真などを交えて解説。約70人が被災地の現状について耳を傾けた。
編集ボランティアチームは、3月11日の東日本大震災発生後、神奈川災害ボランティアネットワーク(KSVN)の「情報ボランティア」募集に応じたライター・編集者らで構成されている。登録メンバーは約40人。忙しい本業の合間に、定期的に編集会議を開き、県内イベントの取材やウェブサイトへの記事掲載などをこなしてきた。
今回は、避難所が閉鎖され仮設住宅に支援の対象が変化してきた節目に、神奈川という「被災地から離れた場所」にいるボランティアができることを現地で直接探り、神奈川に伝えていくため、ボランティア有志7人が企画した。
報告会は、「被災地を支える遠野の組織・人」「被災地から」経済復興をサポートする」の3部構成で、9カ所の被災地が紹介された。遠野市で沿岸部の後方支援を担っているNPO法人「遠野まごころネット」副代表の多田一彦さん、大槌町事務局顧問末村祐子さん、陸前高田市の戸羽太市長といったキーパーソンや、陸前高田市の「木炭祭り」の現場、子育て支援団体のウェブサイト作成支援など生活に密着した現場など、多彩な取材対象との対話から、メンバーが感じた「被災地の今」が語られた。
編集長で、テクニカル・ライターの伊藤朋子さんは「編集・ライティングの力を生かして被災地を伝えてほしいという重い宿題を被災地の方々からもらった。このような報告会で今後の支援につながる情報を広くシェアするとともに、記事をウェブサイトに掲載してより多くのボランティアの力を東北につなげていきたい」と話している。
編集チームでは、今後、新たな編集プロジェクトを立ち上げるため、新規の編集ボランティアの参加を募っている。