横浜人形の家(横浜市中区山下町18)で11月12日より、伝統こけしの魅力を伝える企画展「こけしとその仲間たち展」が開催されている。
伝統こけしの故郷である東北地方の復興支援イベントで、同館所蔵の人形「こけし」を中心とした東北地方の郷土人形(だるまなど)約400点を展示する。
会期中は、古品こけし(土湯系高橋忠蔵)をはじめ、「蔵王系 田中恵治」「津軽系 盛秀太郎」「木地山系 小椋久太郎」」など、形態や描彩により現在11の系統に分類されている「伝統こけし」を展示。各こけしの特徴や、重要な工人、親から子、師匠から弟子へと受け継がれる型を紹介していく。
会場では、土湯系(福島県)、鳴子系(宮城県)、弥治郎系(宮城県)といった伝統こけしの工人を招いての実演販売を行い、25日~27日には、 鳴子物産協会が米や漆器、水、お菓子、木地玩具などの特産品を販売する。そのほか、学芸員が伝統こけしの魅力や背景について語るギャラリートークも。
また、関連イベントとして、25日から27日に「鳴子こけし祭り」(主催:鳴子温泉物産協会 )を開催し、 「こけしの絵付け」や「コマの絵付け」、鳴子こけし工人による実演販売、特産品の販売を行う 。入場無料。
同館の学芸員の伊井さえこさんは 「伝統こけしは東北の風土に根ざし、東北の人々に育まれた人形です。円筒に球という簡潔な形を基本としていますが、地域により特徴があります。展示や関連行事を楽しみながら、お気に入りのこけしを見つけて頂き、東北の人形に係る多様な文化を身近に感じてほしい」と話す。
会場は横浜人形の家 3階「第三展示室」(「鳴子こけし祭り」は2階多目的室)。開館時間は9時30分~17時(入館は16時30分まで)。月曜定休。入館料は大人(高校生以上)300円、こども(小・中学生)150円。12月18日まで。