横浜人形の家(横浜市中区山下町18)で、企画展「神奈川の七福神を訪ねて」が開催されている。
不老長寿、商売繁盛、五穀豊穣、家内安全など、所願成就のご利益があるとされる「七福神」を祀る(まつる)寺社を新年の行事として巡る「七福神めぐり」は、江戸時代後期から流行し、現在でも新春の風物詩として定着している。
神奈川県内には20数カ所の「七福神」があり、同展では、横浜市内を中心に神奈川県内に伝わる七福神を紹介。戦前の授与品、改名以前のご朱印、他県の七福神の人形を含め、計81点を展示する。
作品は、横浜七福神の宝船(横浜港北七福神から改称)、「磯子七福神」の授与品で、一度廃絶し1992年に復刻された「串付き宝船」、三浦七福神、かっぱ七福神、「箱根七福神」の木製玩具など。
会期中は、七福神にちなんだ参拝のモデルコースを掲載したパンフレットを配布するほか、学芸員が七福神めぐりの背景や授与品の特徴について語る「ギャラリートーク」(14日・26日)を実施する。
同館の学芸員の伊井さえこさんは「身近な神奈川にも意外と多くの七福神があり、例えば、小田原七福神では、二宮尊徳を祀る神社が七福神めぐりのコースに加わるなど、地域により工夫があります。当初は『横浜港北七福神』として出発し、昭和44年の区制改正を機に、翌昭和45年から『横浜七福神』と改称されたなど、七福神めぐりの移り変わりも感じられると思います」と話す。
会場は横浜人形の家 3階「第三展示室」。開館時間は9時30分~17時(入館は16時30分まで)。月曜休館。入館料は大人(高校生以上)300円、こども(小・中学生)150円。1月29日まで。
同館は、スマートフォンを使った音声ガイドサービス「横浜人形の家 Smart Infospot」を開始しており、Androidスマートフォンに無料の専用アプリをダウンロードすることで、音声、画像、テキストによる展示の案内ガイドを受けられる。スマートフォンの無料貸し出しもあり。