象の鼻テラス(横浜市中区海岸通1)で、ものづくりの現場を体験できる展覧会「SLOW LABEL -THE FACTORY- スローワークしませんか?」が開催されている。
文化芸術創造都市を目指す横浜市は、象の鼻テラスを拠点として2009年より「横浜ランデヴープロジェクト」を展開。横浜市内の障害者施設や企業と国内外で活躍するアーティストをつなげ、特色を生かしたものづくりとその新しい仕組み作りに取り組んできた。スローレーベルは、その取り組みの中から誕生した、全て一点モノの手づくり雑貨ブランド。
同展では、会場となる象の鼻テラスに、スローレーベルのコンセプトであるスローマニュファクチャリングの現場を体験できる工場を設置。12のメニュー(刺し子や機織り、点字体験など)から選んだスローワーク体験を通して、「ものづくり」の現場の楽しさを共有することができる。
会場デザインは、宇徳ビル(中区弁天通6)に拠点を置く建築事務所「ondesign (オンデザイン)」が担当。スローワークを体験した参加者には、併設の「スローカフェ」で利用可能な地域通貨「スローマネー」が発行される。
会期中は、写真家・河西春奈さんの写真展示「ALICE in THE SLOW FACTORY」、来場者自身がカスタマイズできる1点モノのドキュメントカタログ「MY SLOW BOOK」の製本(限定数)、スローレーベル参加アーティストと一緒に試作品をつくるスローシェアリングのワークショップなど、多彩なプログラムを実施。
20日には、きものブレイン取締役副社長の岡元眞弓さん、日本理化学工業代表取締役社長の大山隆久さん、地域作業所hana代表の筒井啓介さん、NPO法人ダイアログ・イン・ザ・ダーク・ジャパン代表の金井真介さん、WHILL代表の杉江理さんをゲストに迎えたSLOW FORUM「明日のものづくり~スローマニュファクチャリングにできること~」が開催される。
スローレーベルディレクターの栗栖良依さんは、「手を動かし商品をつくる過程には、いろいろな気づきがあります。それを伝える最良の方法として、スローマニュファクチャリングの現場を体験できるファクトリーを開放しました。会場に展示される写真家・河西春奈さんの写真からは、商品を実際につくっている施設の空気感が伝わってきます。一人でも多くの方に手から生み出す楽しさを体験いただけたら」と話す。
開催時間は10時~18時。問い合わせは横浜ランデヴープロジェクト事務局(TEL 045-274-8673)。3月25日まで。