シルク博物館(横浜市中区山下町1)で、展示室のリニューアルオープンを記念した春特別展「美しい日本の絹 ユミカツラ ブライダルコレクション」が開催されている。
同展は、日本の美しいシルク生地を使ったブライダルファッション展。日本ブライダル界の第一人者、桂由美さんがデザインしたウエディングドレスやイブニングドレス、ニューキモノ、宝飾品など約70点を展示する。桂さんは、日本の伝統工芸である友禅・金箔・絞りなどの特徴を生かした最高級のシルク生地を使い、拡張高く優雅な花嫁衣装を製作している。
展示構成は、織物・編物による作品群、糸・ビーズ・クリスタル刺繍(ししゅう)の作品群、モノマテリアル(色)の作品、モノマテリアル(白)の作品、ゴールデンムガ作品、手描き・プリントの作品、美しき京都、ユミカツラスタイリッシュジャパン。
作品は、ローマオートクチュールコレクション出品作「ジョセフィーヌをイメージして製作したブルーのグラデーション刺繍が優雅なエンパイアスタイルのドレス」(1998年)、「ぼかし染めのシルクオーガンジーに金彩手描き友禅で羽を描き、鳳凰を駒刺繍した韓国スタイルのドレス」(2006年)、パリオートクチュールコレクション出品作「サクラ柄のエンボスメタルのトップに帯結び風にデザインしたスカートの組み合わせ」(2011年)、第4回ものづくり日本大賞で内閣総理大臣賞を受賞した「『世界一薄いシルク』の持ち味を生かし創作した風を感じるウエディングドレス」(2012年)など。
桂さんは「イブニングドレスのほとんどは、花嫁のお色直し用の衣装としてデザインしたもので、中には、半年から1年かけて製作した手刺繍のオートクチュールも展示しています。日本人のドレスでは優しさや繊細な雰囲気を表現していますが、アメリカやヨーロッパの女性のドレスは立体的な力強いデザインに。これからも得意とするロマンチックなデザインドレスや日本の伝統工芸を取り入れたドレスなど、シルク繊維の特性を生かしたいいモノを世界に発信していきたい」と話している。
開館時間は9時~16時30分(入館は16時まで)。月曜休館。入場料は、一般700円、65歳以上300円、高・大学生200円、小・中学生100円。6月10日まで。