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YCCで「失われた街」模型展-被災地の今後や横浜の防災を考えるトークも

展示の様子。手前は宮城県気仙沼市を再現した模型

展示の様子。手前は宮城県気仙沼市を再現した模型

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 ヨコハマ都市創造センター(横浜市中区本町6)で8月31日から、津波で失われた東北の街や三陸海岸の集落を模型によって再現する「失われた街」プロジェクトの展覧会「失われた街 3.11のための模型復元プロジェクト展」が開催される。

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 模型の制作は、神戸大学大学院准教授の槻橋修さんとゼミ生のディスカッションによりスタートし、横浜市立大学、武庫川女子大学の学生など約500人が、槻橋さんの呼びかけに応じて参加。これまでに、神戸市、大阪市、東京などでも模型展を行ってきた。

 横浜展は、被災地支援に関わっていた中区野毛のジャズ喫茶ちぐさや村田屋などの事業者らが自主的に開催準備を始め、気仙沼市などで復興支援に取り組んできた横浜市立大学准教授・鈴木伸治さんが実行委員長となり、企画を進めてきた。

 東日本大震災で被災した岩手県陸前高田市・大船渡市、宮城県気仙沼市・南三陸町・石巻、福島県浪江町・相馬市など22地区の模型を展示する。航空写真などを元に、住居や店舗、駅舎の形など細部にこだわり、山並みや街路樹も再現し、500分の1の模型とした。被災者に、かつて住んでいた家の屋根の色などについて話を聞き、着色した模型もある。

 模型の展示のほか、被災した住民の証言を元につくられた朗読劇を撮影した映像作品「失われた街 ギャラリー・リーディング~鹿折(宮城県気仙沼市)」を上映。

 期間中、トークイベントとして、横浜・石巻文化芸術交流プログラム実行委員会が石巻市街地に設置した「日和アートセンター」や、石巻の若手が立ちあげた団体「ISHINOMAKI 2.0」、石巻で被災地復興と若者支援事業を展開する「K2インターナショナルグループ」(磯子区)の関係者らが参加する「石巻と横浜をつなぐ」のほか、「東北から学ぶ横浜の防災」「被災地から見た震災報道とは」「大学生から見た復興支援活動」「こども・まち・みらい~横浜と被災地をつなぐ」「それでも、JAZZがある~横浜と大船渡をつなぐ」など、被災地の今後や横浜の地域防災を考えるさまざまなトークイベントが行われる。

 9月1日にはシンポジウム「被災地で大学・専門家ができること」と題したシンポジウムも。出演は、小嶋一浩さん(横浜国立大学大学院Y-GSA教授)、鈴木伸治さん(横浜市立大学准教授)、曽我部昌史さん(神奈川大学教授)、槻橋修さん(神戸大学大学院准教授)、中津秀之さん(関東学院大学准教授)。被災地で活動する大学チームの活動報告を通し、今後の課題や復興について語る。

 鈴木さんは「震災から時間が経ち、被災地のことを考える機会が減ってきていますが、支援活動を続けている人や、今からでも参加したいという人たちはまだいます。そういう人たちが行動するきっかけになってほしいと思います。横浜から何ができるか、横浜の防災について考える機会でもあります。ぜひ多くの人に参加していただきたい」と話す。

 開催時間は11時~19時(9日は17時終了)。入場無料。9月9日まで。主催は、失われた街横浜展実行委員会、YCCスクール、横浜市立大学、アーキエイド、一般社団法人ジャズ喫茶ちぐさ・吉田衛記念館。

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