美術工芸制作会社・エトルスコ(横浜市中区元町1)は、移動式メリーゴーラウンド「SAMSARA(サムサラ)」を完成。8月23日に一般公開を行った。
エトルスコは額縁やレリーフの作成、舞台美術や店舗デザインなどを手がける制作会社。メリーゴーラウンド制作は2009年に10周年を迎えた同社による自主企画。依頼による制作とは別に、独自に新しい造形物を完成させたいという思いから始まり、「みんなが笑顔になれるものを」という願いから制作が決定した。
2011年に第2スタジオとして、1940年代の米軍ハウスをリノベーションした作業所「STUDIO CAROUSEL」(中区本牧1)をオープン。新たにメリーゴーラウンド制作チームを発足し、独自開発を行っていた。スタジオは現在「メリーゴーランド研究所」と呼ばれている。
完成した「SAMSARA」は、一日のレンタル料150,000円、別途搬出入・設置費100,000円の合計250,000円から貸出を受け付けている。
「SAMSARA」にはエトルスコ独自の技術が多数取り入れられており、一般的には木もしくはプラスチックを素材とする「馬」の部分は、特殊な粘土「エコデコ」で制作されている。また、通常は上からの吊り上げで馬の上下動の動きを作るが、「SAMSARA」では下に取り付けられたローラーを活用して動きを作っている。
エトルスコ代表のテラミチケンイチロウさんは「メリーゴーランドはただの遊具ではなく、平和や幸せの象徴だと思っています。子供も大人も一緒になって楽しんでいただければ」と話している。
スタジオは一般に解放されており、「SAMSARA」貸出期間以外は、誰でも騎乗することができる。開場時間は13時~20時。料金は飲み物付きで300円。月曜定休。スタジオの開館状況はホームページで確認することができる。
また、同スタジオはオープン当初から地域の子供たちに向けて美術教室やワークショップを行っている。現在は毎週木曜開催の美術教室を継続。「お菓子のパッケージデザインを描いてみる」などユニークな授業が展開されている。月謝は8,000円。