横浜市出身のフォークデュオ「ゆず」のデビュー15周年を記念する「ゆず展~15th Anniversary Exhibision」が10月1日、万国橋SOKO(横浜市中区海岸通4)で始まった。
サプライズ・ライブでは「シュビドゥバー」と「夏色」を生声で披露
「ゆず」は、横浜市立岡村中学校(磯子区)で同級生だった北川悠仁さんと岩沢厚治さんが結成し、1996年から伊勢佐木町の松坂屋前で路上ライブを始めた。1997年10月25日に「ゆずの素」でレコードデビュー。1998年8月30日の最後の路上ライブには7,000人の観客を集めた。
展覧会は、「ゆず」15年間の足跡をたどる回顧展で、伊勢佐木町での路上ライブの風景を再現した「松坂屋ブース」やギター、タンバリン、ハーモニカなどの愛用の楽器、衣装、ツアーグッズ、歌詞を書き留めたノートや私物などが公開されている。
また、CDのジャケットでコラボレートした現代美術家の村上隆さん、フラワーアーティストの東信さん、アートディレクターの森本千絵さん、彫刻家の名和晃平さんの作品も展示。「村上隆ブース」では「1 ~ONE~」「Home[1997-2000]」などのアルバムで使われたイラストを初披露するほか、「ユズモア」ジャケットで使用したフラワーボールや彫刻作品なども展示している。展示点数は約200点。
初日の1日には、「ゆず」が会場を訪れて、2階テラスから「シュビドゥバー」と「夏色」を生声で披露するサプライズ・ライブを行い、ブログなどを見て集まった1,000人のファンを喜ばせた。
「ゆず」の二人は「ふるさとであり活動の拠点でもある横浜で回顧展が開けるのは嬉しい。いつもは僕たちが全国のファンの元に行くけれど、今回は僕たちの地元に出向いて、横浜をもっと知ってほしい」と話した。
また、「最も思い入れのある展示は、2008年に閉店した松坂屋前の再現。ここは原点。最初のファンレターは松坂屋の柱に貼ってあった。タイムスリップしたかのようにいろいろなことを思い出した。地べたに座って歌っていたので、この場所にいると今も座りたくなる」とデビュー当時を回想した。
期間中は、万国橋SOKOのほか、横浜マリンタワーやイセザキ・モールでもゆず色のライトアップを実施。馬車道商店街はゆず色の旗を飾り、吉田町では30店舗のバーが展覧会にちなんだオリジナルカクテルを提供するなど、会場周辺が「ゆず展」を応援。会場では「ゆず」ゆかりの場所を訪ねるための地図も配布する。
展覧会初日を見るため「大阪から娘と一緒に夜行バスでやってきた」という村瀬和美さんは、夕方のライブに遭遇。このハプニングに「大阪でのコンサートはいつも大きな会場なので、肉眼でふたりを見られるなんて感激です。展覧会も彼らの愛着ある品などが見られてよかった」と喜んでいた。
開催時間は平日が11時~20時、土日祝が10時~22時。入場料は2,000円(入館日時指定、3時間入れ替え制)。当日券は人数に余裕がある時のみ、会場窓口、ローソン店頭で販売する。開催は10月25日まで。会期中は無休。