横浜市経済局は12月5日、横浜市内の社会起業家の仕事の現場を訪問する「ソーシャルビジネスフィールドワーク」の一環として、食のコミュニティ・スペース「みんなのキッチン」を訪問する視察会を開催する。
地域の住民や会社員に人気の「みんなのキッチン」ホールスペース
第14回となる視察会のテーマは「食×活躍の場づくり」。訪問先は、2011年にオープンした食のコミュニティ・スペースの「みんなのキッチン」(都筑区茅ヶ崎中央36)。キッチンとホールがレンタルできるシステムで、シニア・グループが日替わりランチを提供したり、食関係の講座や子ども向けの食育イベントなどが開催されている。食がテーマの企画であれば誰でも利用できる。
最近はシニア・グループのランチ作りの活動が新聞などで紹介され、将来起業を目指す人たちを支援するインキュベーション・センターの役割を持つ施設としても注目されている。ここで体験的にセミナーを開いて、スキルを磨いた後、現在はプロの講師として活動している女性もいる。
運営しているのは有アンド長(アリアンドナガ、代表:有澤つあ子)。1999年より都筑区、青葉区でコミュニティ紙「地域ダス」の制作を始めた。発行部数は10万部。2010年より「みんなのキッチン」にタイトルを刷新し、2011年よりコミュニティ・スペースと連動させながら情報発信を行っている。また地産地消活動として夏には「トマトまつり」、冬には「横浜野菜を使った野菜スープコンテスト」を主催している。
当日は代表の有澤さんに、飲食店運営を通しての開業体験ができる同スペースのシステムなどについて話を聞き、キッチンを見学した後、グランマ・チームが作る体にやさしい「グランマ・ランチ」を食べる。
有澤さんは「食は誰もが関心を持っていること。みんなに参加してほしいと思って場を作った。何か活動を始めようと思う人に来てもらえればと思う。自分にできるかと不安な人が多いかもしれないが、実際に場を見て話を聞いてみてほしい。男性も歓迎です」と話す。
開催時間は10時~12時。参加費は1,000円(資料代と昼食代)。定員15人。詳細、申し込みは横浜市のソーシャルビジネス普及事業「ソーシャル・ポート・ヨコハマ」のWEBサイトで。
横浜市経済局では、多様化する社会の課題にビジネスという手法で解決に取り組む社会起業家創出のために、地域の課題解決や、地域資源を活用したビジネスのソーシャルビジネス普及事業を展開している。フィールドワークはその一環で、ソーシャルビジネスの現場を訪問し、事業者に話を聞く視察会。