NPO法人「横浜カーフリーデー実行委員会」は12月15日、横浜市技能文化会館(横浜市中区万代町2)でシンポジウム「持続可能な都市交通を目指して」を開催する。
カーフリーデーとは、都市の中心部に1日マイカーを使わない地区を設け、車のない都市空間を体験することで、交通や環境、都市生活と車の使い方の問題について考える取り組み。1997年にフランスで始まり、地球温暖化や都市交通問題などの改善のきっかけをつくるイベントとして毎年2,000以上の都市で行われている。
横浜では2004年にスタート。今年度は9月22日に横浜公園、日本大通り、象の鼻パークを会場とし、60以上の団体が参加して、電気自動車・燃料電池車やソーラーカーの展示、水素燃料エンジンバスの試乗会のほか、パレードや大道芸、電動船の試乗会などが行われた。
今回のシンポジウムは、2013年に10周年を迎える横浜カーフリーデー&モビリティウィークを前に、都市交通のさまざまな側面について、改めて考えを深める目的で開催。
第1部は、日本におけるカーフリーデーの拠点組織「カーフリーデー・ジャパン」代表の望月真一さんが「今年の新しいカーフリーデーの展開」について語る。2012年に初めてカーフリーデーを開催したベトナム、2004年から積極的にカーフリーデーを開催している長野県松本市の現状が報告される予定。
第2部は、横浜市都市整備局都市交通課係長の石原従道さんが「公共交通としてのベイバイク」 をテーマに、横浜におけるコミュニティサイクルの現状について語る。ベイバイクは横浜で社会実験として導入されているコミュニティサイクルで、会員登録をすると、「みなとみらい」周辺22カ所に設置された自転車の貸出・返却拠点(サイクルポート)で、自転車を借り、返却することができる。
第3部では、1・2部を踏まえた上でのパネルディスカッション。望月さん、神奈川自転車商協同組合事務局長の東海林邦夫さん、なか区民クラブ代表の岡田實さん、同委員会理事長の大内えりかさんが登壇する。
同委員会事務局の白石眞一さんは「各地の事例が報告される第1部、横浜市の新しい取り組みが語られる第2部に加え、自転車の販売に携わる東海林さんや、住みよい街作りに市民の立場から関わる岡田さんが加わる第3部は現場の声を聞くとても貴重な機会。これからの持続可能社会についてより考えを深めることができるのでは」と話す。
開催時間は18時30分~21時。参加費は無料だが、資料代として1,000円が必要。