三溪園(横浜市中区本牧三之谷58)で12月21日から、企画展「岡本茂男写真展 ー三溪園の建築とともに」が開催される。
同展では、前・後期に分けて、園内の建築写真を中心に岡本茂男さんが撮影した作品56点を紹介する。
岡本さんは、東京・深川出身の写真家。20代のころから建築への興味を深めながら撮影をはじめ、歴史的建造物を表現の対象とした写真を撮っている。1982年に「桂離宮」で毎日出版文化賞特別賞を受賞、その後も数々の名建築の撮影に取り組み、生涯にわたり作品をのこしている。三溪園では建造物の撮影のほか、フォトコンテストの審査員もながく務めた。
展示内容は、前期(会場:内苑 瀟洒閑寂 しょうしゃかんじゃく)=内苑の古建築、三溪記念館、石造物、桂離宮、水琴亭など28点。後期(会場:外苑 気宇壮大)=外苑の古建築、鶴翔閣、外苑風景、二条城、箱根の別荘など26点。会場は三溪記念館・第3展示室。前期=12月21日~2013年1月31日、後期=2013年2月2日~3月13日。12月29日・30日・31日、2013年2月1日は観覧なし。
三溪園の学芸員・清水緑さんは「岡本さんは、撮影にあたり必ず事前に下調べをし、対象の本質を理解した上で撮影に臨んだ。それは建物にかぎらず、園内の石塔や石棺なども同様。会場ではご子息の協力のもと、撮影風景を再現したパネルや建築雑誌によせた記事もご覧いただける。ぜひダイナミックで繊細な作品を堪能してほしい」と話している。
公開時間は9時~16時45分(建物への入場は16時35分まで)。入園料は大人500円、65歳以上300円、小学生200円。