横浜情報文化センター内の放送ライブラリー(横浜市中区日本大通11)で、企画展「市川森一・上映展示会~夢の軌跡~」が開催されている。
同展は、昨年12月10日に亡くなった脚本家・市川森一さんの業績をしのぶ上映展示会。市川さんは、1966年に「快獣ブースカ」で脚本家デビューし、「ウルトラセブン」など初期のウルトラシリーズも担当。1974年「傷だらけの天使」で脚光を浴びるようになり、1982年「淋しいのはお前だけじゃない」で第1回向田邦子賞を受賞。故郷の長崎を舞台にした作品も多数執筆している。
期間中は、デビュー作「快獣ブースカ」から遺作「蝶々さん」にいたる全作品、名作ドラマの台本や直筆原稿、愛用品などを展示。自選シナリオ集「センチメンタルドラマ集」「メランコリックドラマ集」「ノスタルジックドラマ集」「メメント・モリドラマ集」などのシナリオ集を始め、小説「夢暦長崎奉行」「蝶々さん」「幻日」など全著作本を紹介する。
会場では、市川作品の出演者やプロデューサー、演出家、監督、脚本家、音楽家など、市川さんと親交のあった各界の人々から寄せられたメッセージも展示。放送ライブラリーでは、市川さんの脚本作品(テレビ55本、ラジオ6本)を公開しており、期間中はテーマを決めて上映会を実施している。
放送ライブラリー事業部の峰野千秋さんは「市川作品のタイトルには『夢』という言葉が数多く見られる。夢と現実を行き交う市川作品の美しい世界。今回の展示で『夢見る力』を信じた市川森一さんの夢の軌跡をお伝えできれば」と話している。
会場は放送ライブラリー イベントホール・映像ホール。開館時間は10時~17時。入場無料。月曜休館(12月29日~2013年1月4日は休館)。2013年2月3日まで。