横浜市立野毛山動物園(横浜市西区老松町63)に1月9日、レッサーパンダの「ケンケン(賢健)」が入園した。
同園では、レッサーパンダのキンタ(メス、12歳)と海(オス、10歳)のペアリングを行ってきたが、繁殖の成功が得られなかった。今回は新たに周南市徳山動物園(山口県)からレッサーパンダのケンケン(オス、6歳)を迎え、キンタとの繁殖に期待を寄せる。
ケンケンは徳山動物園生まれ。体重は5.95キロ、体長は不明。徳山動物園では3回5頭の繁殖実績をもつ。一方、キンタは中国生まれ(上海動物園)で、出産の経験はなし。日本国内のレッサーパンダとは血縁のない新しい血統のため、今回の繁殖に成功すると、国内でのレッサーパンダの種の保存に貢献することになる。
ケンケンの展示場デビューは、1月中旬を予定。レッサーパンダの繁殖シーズンは1月~3月のため、ケンケンが新しい環境に慣れるのを待ち、キンタとの「お見合い」を実施するとしている。
横浜市立野毛山動物園 飼育担当者の藤岡隆二さんは「海とキンタはとても仲が良く、交尾は確認できたものの繁殖には至らなかった。34年ぶりのレッサーパンダの繁殖を目指しているが、キンタは年齢的にもおそらく最後の好機だと思う。キンタとケンケンを温かく見守っていただければ」と話している。
開園時間は9時30分~16時30分(入園は16時まで)。月曜休園(祝日の場合はその翌日)。入園料は無料。