戸部町の新鮮な地産食材を使った料理を提供する「横濱うたげや ど根性ホルモン」(横浜市西区戸部町7、TEL 045-320-3077)が4月6日、日本ナポリタン学会による店舗認定を受けた。
日本ナポリタン学会は、ナポリタン愛好家により2009年9月7日に設立された市民団体。会員は現在約40人で、横浜発祥といわれるスパゲティ「ナポリタン」を日本の貴重な食文化として位置づけ、横浜の「食」の地域ブランド化を目指して、ナポリタンを提供する店舗の認定などのさまざまな活動を行っている。
今回認定を受けた同店は、2012年2月に市営地下鉄高島町駅近くにオープン。横浜の地場食材の流通や販売を手掛ける「よこはまグリーンピース」代表の椿直樹さんが店主を務める。
同店の「モツ煮ナポリタン(モツニタン)」は、近所の井上富蔵商店から仕入れた豚モツと保土ヶ谷区の山本温室園によるトマト、横浜発祥の「清水屋ケチャップ」などを使用。麺はパスタではなくうどんを使っているのが特徴で、彩りの葉野菜は市内産の小松菜などを季節に応じて使い分けている。価格は780円。
椿さんは、横浜の地場食材の流通や販売を手掛ける「よこはまグリーンピース」の代表。料理人や市場関係者、生産者、管理栄養士などとともに発足した「濱の料理人」プロジェクトの幹事長や、横浜野菜の魅力を伝える活動を行っている「横浜野菜推進委員会」の代表も務めている。また、2009年には県内で始めて農林水産省による「地産地消の仕事人」にも選定された。「横濱うたげや ど根性ホルモン」では、主に横浜市内の農家・肉屋から仕入れた野菜や、国内産の牛・豚などを用いたメニューを提供している。
認定式では、日本ナポリタン学会の田中健介会長から店主の椿直樹さんに認定証が手渡された。市内の認定店舗は9店め、西区では初めての認定店になるという。
椿さんはモツ煮ナポリタンについて「井上さんのモツと山本さんのトマトを使った新たなメニューを提供したいと思っていたのが開発のきっかけ。昨年の11月頃から提供を開始しましたが、お客さんからは『意外な組み合わせと思ったけどおいしい』と好評です」と説明。
日本ナポリタン学会の田中会長は「横浜発祥とされるナポリタンを地産食材を使用して独自にアレンジしたこのメニューには、地元・横浜への強いアイデンティティーを感じ、今回の認定に至りました。横浜の新たなB級グルメとして、ぜひ今後広まっていってほしい」と話した。
この日は同会会員による試食も行われ、「モツの歯ごたえとトマトの風味、うどんのもちもち感がフィットしていておいしい」との感想も聞かれた。
営業時間は昼の部=11時~14時、夜の部=17時~24時。日曜定休。昼はランチタイムメニュー制で、「モツ煮ナポリタン」は夜のみの提供。