赤レンガ倉庫1号館(横浜市中区新港1)で、ビデオアート展 「彷徨(ほうこう)~都市と砂漠の間で」が開催されている。
同展は6月に開幕したフランス文化の祭典「横浜フランス月間2013」の一環で、世界の最新のビデオや映画、メディアアートを紹介する。
今年はビデオアートの誕生50周年を記念し、マルセイユで開催されているビデオアートやマルチメディアアートの国際フェスティバル「レ・ザンスタン・ビデオ」のセレクトによる11作品を紹介。今日の多様な都市の姿を主観的に映し出すビデオ作品や映像作品を紹介する。キュレーターは、レ・ザンスタン・ビデオの共同創設者でアートディレクター、ビデオ作家のマルク・メルシエさん。
出展作品は、ニューヨーク滞在中に発生した同時多発テロの様子を客観と主観を交えて描いた「パフォーマンス」(ダン・オキさん、クロアチア)、砂漠に散乱するくじらの死骸(しがい)などリアルでシュールな世界観を表現した「百足太陽」(ミハイ・グレクさん、フランス・ルーマニア)、イスラム系の女性が果てしない砂漠を掃除し続ける「ヴァキューム」(ラエダ・サーデさん、パレスチナ)など。
アンスティチュ・フランセ横浜の大藤理恵さんは「展覧会は都会の喧騒(けんそう)と砂漠の静けさ、どこまでも広がる雄大な大地、現実と虚構など多種多様な要素で構成されている。その人なりの解釈でお楽しみいただけるので、ビデオアートになじみがない方にもぜひ見てほしい」と話している。
会場は赤レンガ倉庫1号館2階。開催時間は11時~19時(最終入場18時30分)。入場無料。問い合わせはアンスティチュ・フランセ横浜(TEL 045-201-1514)。6月30日まで。