KAAT 神奈川芸術劇場(横浜市中区山下町281)で10月18日から、新作ダンス公演・池田扶美代×山田うん「amness(アムネス)」が行われる。
同公演は、ベルギーを代表するダンスカンパニー「ローザス」創立時からの主要メンバーとして知られるダンサー歴30年以上の池田扶美代さんと、ダンサーで振付家の山田うんさんによる初デュオ作品。今夏、ブリュッセルで共同創作した新作「amness」を上演する。
使用曲は、J.S.バッハ「パッサカリアとフーガ BWV582」などのオルガン曲。音源はオルガンのほか、ブリュッセルを拠点に活動する音楽集団「BL!NDMAN」によるサックス五重奏を使用し、バッハの持つ壮麗さや誠実さ、おおらかさを2人だけの身体で体現する。
池田さんは、モーリス・ベジャールがブリュッセルに創設したダンス学校「ムードラ」に1979年入学。同校でアンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケルと出会い、1983年共にローザスを結成。2007年以降は自身の作品も創作し、近年はベルギーの振付師アラン・プラテルやイギリスの演出家ティム・エッチェルスなどヨーロッパの第一線のクリエーターや、ニューヨークの演劇グループ「ネイチャー・シアター・オブ・オクラホマ」と組み先鋭的な作品を発表している。
一方、山田さんは、器械体操、バレエ、舞踏などを学び、1996年から振付家として独自の創作活動を開始。後にソロ活動をスタートする。ダンス活動と併行して、STスポット横浜(西区北幸1)で若手ダンサーのためのダンスプログラムの企画制作も担当。2000年の横浜ダンスコレクション・ソロ×デュオコンペティションで「若手振付家のための在日フランス大使館賞」を受賞し渡仏。2002年にダンスカンパニー「Co.山田うん」を設立。近年は劇場公演のほか歴史建造物や野外でのダンス公演も多く、オペラや演劇の動作指導、絵本製作、さまざまな人や地域を対象にしたワークショップなど、身体を媒体とした発想や活動を展開している。
各回の終演後にはトークイベントを実施する。
同公演の制作を担当する上原聴子さんは「昨年9月にKAATでの創作・発表を経て、今秋オーストリアの国際フェスティバル『Steirischer Herbst Graz』でワールドプレミアを迎えた本作。世界が注目する奇跡のデュオにご期待いただければ」と話している。
会場はKAAT神奈川芸術劇場 中スタジオ。チケットは前売3,500円、学生2,500円、当日3,800円。10月20日まで。公演スケジュールは日程による。問い合わせはプリコグ(TEL 03-3423-8669)まで。