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関内で「里山資本主義」プロデューサー招き公開トーク-スマートシティも話題に

横浜の水源かん養林がある山梨県・道志村でも、里山の価値を見直そうと考える市民のボランティア活動が行われている。

横浜の水源かん養林がある山梨県・道志村でも、里山の価値を見直そうと考える市民のボランティア活動が行われている。

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 発売3カ月で15万部を突破し、反響を呼んでいる新書「里山資本主義ー日本経済は『安心の原理』で動く」(角川書店)の共著者で、同書の原案となったNHKの番組制作プロデューサーを招いたトークイベント「ラボ図書環オーサートークVOL.12ー里山資本主義とスマート・シティズン」が10月28日、シェアオフィス「さくらWORKS<関内>」(横浜市中区相生町3)で開催される。

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 ゲストは、この2年間、岡山・広島など中国地方の山間部を取材し、「里山資本主義」という言葉の生みの親となったNHK広島放送局の報道番組プロデューサーで著者の1人、井上恭介さん。

 同書は、「デフレの正体」などの著作で知られるエコノミストの藻谷浩介さん(日本総合研究所調査部主席研究員)がナビゲーターを務め、NHK広島放送局取材班が制作、中国地方エリアで放送したTVドキュメンタリー「里山資本主義」シリーズをもとにまとめられ、2013年7月に刊行された。

 同書によると、「里山資本主義」とは、人工林や山間耕作地など、かつて人の手が入っていたが、現在は利用されなくなった「休眠資産」を再び活用することで経済的価値を生み出す仕組みのこと。井上さんが、リーマンショック後に制作したNHKスペシャルの番組名となった「マネー資本主義」と異なる価値観・補完するシステムとして提示されている。

 トーク前半は、井上さんが東日本大震災後、広島に異動し、中国山地で都会の経済原理とは異なる価値観で活動している人々に出会うなかで、見い出した価値・気づきについて、バイオマス・林業などエネルギーシフトに関するエピソードを交えて紹介。

 後半は、神奈川県内で15年にわたって森づくり活動を展開し、現在も箱根・九頭龍の森の施業を手がけるNPO法人「フォレストフリーク」(港南区日野8)代表理事の緒方秀行さん、横浜市温暖化対策統括本部環境未来都市推進担当理事で、横浜の水源地・道志村の水源涵養林の保全ボランティア「道っ木~ず」メンバーの信時正人さんを交えたディスカッションを展開する。

 参加者とのクロストークを交えながら、里山が身近にない横浜など大都市の市民たちでも取り入れられる里山資本主義的な暮らしの工夫、著書でも触れられているスマートシティと里山資本主義との接点などを聞き、持続可能な暮らしを選択する市民=「スマート・シティズン」について見識を深める。

 井上さんは、「都市で里山資本主義について考える際、やれ、自然エネルギーだ、田舎暮らしだ、荒れた森の間伐だ、という話をいきなりするつもりはない。まずはこれまで大都市が当たり前のものとしていた『マネー資本主義』」について問いかけたい。その上で、参加した横浜の皆さんとともに『都会型・里山資本主義』について考えていければ」と話している。

 開催時間は18時30分~21時。参加費は2,000円(1ドリンク付)。運営にかかる事務経費を差し引いた残額は「かながわ森林基金」に寄付をする。参加申込み・詳細はラボ図書環オーサートークVol.12のフェイスブックページで。

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