横浜市は日中韓3カ国で2014年から新たにスタートする「東アジア文化都市」事業の第1回日本国内都市に正式決定され、広報親善大使に決まった6人組アイドルグループ「でんぱ組.inc」が12月11日、横浜市庁舎(横浜市中区港町1)で行われた任命式に出席した。
東アジア文化都市2014横浜のロゴを紹介する「でんぱ組.inc」
東アジア文化都市は、東アジア域内の相互理解・連帯感の形成を促進するとともに、同地域の多様な文化の国際発信力を強化することが目的。1年間にわたって、現代の芸術文化や伝統文化、多彩な生活文化に関連するさまざまな文化芸術イベントを実施する。事業開始年の2014年は日本・横浜市、中国・泉州市、韓国・広州広域市の3都市が選定され、翌年以降は中国、韓国、日本の順番に毎年1都市が選定される。
横浜市は、「横浜から共に創る新しい力~コラボレーションがイノベーションを興す~」をコンセプトに、横浜の気風である新しいものを受け入れ、さらに新しいものを生みだす「先駆性・開放性」、他都市との「交流・協働」、観光や産業の活性化のための事業展開を生む「賑わい・経済効果」の3点を柱として事業を進める。横浜らしい特色のある先進的な文化芸術を創造し、国内外に発信するとともに、文化芸術の国際交流の展開とアジアをターゲットとしたプロモーションにより、アジアを中心とした世界からアーティストの集まるハブ都市を目指す。
「でんぱ組.inc」は、今年フランスでおこなわれた「ジャパンエキスポ」などの国際的イベントの出演や、東アジアをはじめとした海外7カ国でのコンサートなど、日本のポップカルチャーを積極的に海外に紹介している。横浜では5月に「横浜開港記念祭みなと祭ヨコハマカワイイパーク J-pop Culture Festival 2013」、9月には赤レンガ倉庫で開催された「第1回ゆるキャラグルメフェスティバル in YOKOHAMA」にも出演した。国際的な活動経歴と、横浜を象徴する新進の気風と若いパワーが評価され、今回の広報親善大使就任が決まった。日本の将来を担う世代や、東アジア各国、世界に向けて、日本文化の多様性についての発信を担っていく。2月25日には「東アジア文化都市」のオープニングを飾る音楽イベントへの出演が予定されている。
「でんぱ組.inc」リーダーの相沢梨紗さんは「本当に光栄。緊張もしている。私たちの元気な曲を通じて、楽しい気持ちをたくさん伝えていきたい。韓国、中国、日本を音楽で楽しくできたら」と話した。
今後は文化庁と開幕に向けて事業実施の準備を進め、コア期間に設定した2014年9月~12月には、文化事業の核となる「横浜トリエンナーレ2014」のほか、日中韓文化祭などさまざまな事業を企画していく。