中区役所(横浜市中区日本大通35)と野毛3丁目公園で1月18日午前、「横浜市中区に震度5強の地震が発生し、停電」という想定で「情報受伝達・土砂災害避難訓練」が行われた。住民・協力した新聞販売店のスタッフ、中消防署・消防団員ら約120人が参加し、災害時の情報の流れを確認したり、地域防災拠点への避難ルートの確認をしたりした。
「情報受伝達訓練」は、2012年3月に横浜市中区と横浜東部読売会東部支部・内村印刷(中区末吉町1)・モトマチ(同元町1)が締結した「災害時の広報印刷物発行・配送等の協力に関する協定」で定めた流れを確認する目的で実施された。
区役所6階に設けられた「中区災害対策本部」には、本部長となる三上章彦区長をはじめ、作業服に身を包んだ職員約30人が集まり、8時30分に訓練が始まった。停電している想定であるため自家発電機を起動し、地域防災拠点設置や区内各所の火災発生状況確認、帰宅困難者が集まるパシフィコ横浜など避難施設との連絡を、災害時優先電話でやりとりする流れを確かめた。さらに、広報相談係が担当するツイッターアカウント「横浜市中区災害情報」 (@y_naka_saigai)でも、適宜情報がツイートされた。
また、地域防災拠点など災害広報紙配送訓練では「中区役所での原稿づくり・区内印刷会社への持ち込み・印刷・印刷物の配布」の作業フローのうち、「配布」の部分を確認した。8時55分、区役所に集合していた新聞販売店スタッフ11人が、スクーターに広報紙を積み込み、区内各所に散った。約1時間で52の全拠点への配布が円滑に終了した。
一方、「土砂災害避難訓練」は、野毛山不動尊(成田山横浜別院延命院)で斜面が崩れる危険性が高まったという想定で実施した。野毛3・4丁目町内会の住民、PTA関係者と子どもたち、消防団関係者らが野毛3丁目公園(中区野毛町3)に集まり、地域防災拠点である本町小学校(中区花咲町3)への道のりを確かめた。
土砂災害避難訓練に参加した同町内会の神田信男会長は「地域防災拠点は本町小学校だが、非常時にきめ細かい対応をするには、住民がどのように集まり、何をすればよいのかを、こうした訓練の機会を生かしてチェックすることが必要」と話していた。