三菱みなとみらい技術館(横浜市西区みなとみらい3)は体験展示コーナー「トライアルスクエア」をリニューアルし、設計体験と3Dプリンターを通して月面資源採掘船の開発に挑戦できる新プログラム「スペース・プロジェクト」を導入した。
トライアルスクエアは、船や航空機の本格的な設計・操縦体験、蒸気機関車や自動車の製作体験により、ものづくりや科学技術の一端に触れられる能動型参加ゾーン。
5年ぶりとなる今回のリニューアルでは、国内の科学系博物館では初めて、3D(三次元)プリンターと設計体験を組み合わせることで、月面資源採掘船の開発に挑戦するプログラム「スペース・プロジェクト」を導入。参加者は、未来の月面を舞台に資源採掘船を設計して採掘活動を体験でき、3Dプリンターで出力した資源採掘船の立体模型を持ち帰ることができる。
スペース・プロジェクトは、「2020年に月で夢の鉱物が発見された」という設定に基づく新プログラムで、12人が同時に参加する「ミッション・ラボ」、もしくは、1人で挑戦する「カスタム・ラボ」で月面資源採掘船「ドデカトロン」を設計する。
ミッション・ラボでは、未来の設計デバイス「GA-BAN(ガバン)」を使い、12人でドデカトロンを設計。それぞれがエンジンやコックピット、採集ローラーなどのパーツの設計を担当し、1つの機体をつくり上げていく。完成後に製作したドデカトロンを操縦し、月面での資源採掘を行う。参加証として3Dプリンターで出力したドデカトロン(量産モデル)を持ち帰ることができる。
カスタム・ラボでは、専用タブレット端末を使い、ドデカトロンの12個のパーツを全て1人で設計し、オリジナルデザインのドデカトロンを3Dプリンターで製作する。完成したオリジナルデザインは3Dプリンターで出力され、後日参加者に郵送される。1日に36人体験可能。
いずれも当日先着予約制。参加料は、ミッション・ラボ=500円、カスタム・ラボ=2,500円。
三菱みなとみらい技術館の薄麻美さんは「スペース・プロジェクトは2025年が舞台で、今の子供達がエンジニアとして活躍している頃だと思う。これからの未来を生きる子供達がスペース・プロジェクトを通じて夢を持ち、ものづくりに携わる方が増えたらうれしい」と話している。
開館時間は10時~17時(入館は16時30分まで)。入館料は大人500円、中・高校生300円、小学生200円。月曜休館(祝日の場合は翌日)。
三菱みなとみらい技術館は1994年6月、地域の人々との交流と科学技術への関心を促進することを目的に開設。三菱重工が手掛ける最先端の科学技術・製品を「環境・エネルギー」「航空宇宙」「海洋」「交通・輸送」「くらしの発見」と「技術探検」の6つの展示ゾーンに分け、実物・模型、映像やパネルなどで紹介。2012年10月に累計入館者200万人を達成。今年6月に20周年を迎える。