JR根岸線の桜木町駅に2014年夏、商業施設「CIAL(シァル)桜木町」(横浜市中区桜木町1)がオープンする。
鉄道発祥の地としての歴史感を表現した「CIAL桜木町」野毛側イメージ
開発コンセプトは「横濱 ノスタルジック REVUE」。横浜の持つ明治レトロ、大正ロマンの雰囲気を取り入れた華やかな駅商業施設として、横浜エリア全体の回遊起点を目指す。
みなとみらい側は、初代駅舎の三角屋根を表現。白を基調に船のマストに見立てた天蓋をアクセントにし、港町横浜の顔となるようにデザインされている。野毛側は、レンガ調タイルや飾り窓をアクセントで使用し、鉄道発祥の地としての歴史感を表現。また、建物外壁面を柔らかくライトアップし、夜間ともに居心地の良い空間形成を行う。
施設内は、食物販や飲食、ドラッグストアなど日常性の高い店舗がそろう「紅葉坂ギャラリー」、港町らしい雰囲気を演出する「YOKOHAMA BAZAR(ヨコハマバザール)」、横浜の老舗や名店を中心にテーマ型飲食を展開する「停車場ビュッフェ」、観光案内所に手荷物一時預かりや宅配サービスなどを併設した「横濱情報プラザ」の4ゾーン構成。
入居テナントは、1900年に桜木町駅に開業したうどん・そば店「川村屋」をはじめ、菓子店「ありあけ」、中華街の四川料理専門店「重慶飯店GIFT & DELI」、明治41年創業のシウマイの「崎陽軒」、キリンビール横浜工場の限定醸造ビールを提供する「Kirin-City」、元町初のバッグブランド「キタムラ」、元町発祥の洋食店「KITCHEN JO’S」などの地元の老舗に加え、ワインとグリル料理の専門店「WINE HALL 元町倶楽部」、「Soup Stock Tokyo」、「CAFE LEXCEL」など全35店舗が出店する。
店舗面積は1階=3,960平方メートル、2階=70平方メートルの計4,030平方メートル。17台の駐車場と自転車402台、バイク362台が停められる駐輪場もそなえる。
「CIAL桜木町」を運営する「横浜ステーシヨンビル」(横浜市西区南幸1)は「CIAL鶴見」、「CIALPLAT東神奈川」などの駅ビルの管理・運営をしている。
同社シァル桜木町開業準備室の山崎礼さんは「駅の利便性を高め、近隣にお住まいの方や駅を毎日ご利用されるお客様、また観光地でもある横浜に来られる幅広いお客様に満足いただける施設を目指したい」と話す。
桜木町駅は、1872年に初代横浜駅として新橋駅との間で日本発の鉄道として開通し、2012年で開駅140周年を迎えた。横浜駅の名称は、1915年に現在の横浜駅に譲り、桜木町駅と改称された。