日ノ出町・大岡川沿いにあるギャラリー「MZ arts(エムジーアーツ)」(横浜市中区日ノ出町2)で8月1日から、ギャラリー内に設けられた「黄金茶室」で茶を楽しみながら現代アートを鑑賞する「黄金茶室project」が開催されている。
「茶」を通して人々が集い、交流し、茶室内に展示されている現代アートを気軽な気持ちで鑑賞してもらおうと企画された。同ギャラリーがある日ノ出町黄金町エリアで現在開催されているアートイベント「黄金町バザール2014」の参加企画。
ギャラリーに設けられた茶室は組み立て式で、広さはおよそ4.4平方メートル。25センチ四方のアルミ製の金色パネル約140枚をボルトとナットでつなぎ合わせる仕組み。日ノ出町に事務所を構える一級建築士の安田博道さん、干場弓子さん、早川慶太さんらが「チーム黄金茶室」を結成してデザインと設計を担当し、地元有志の手により作り上げられた。
期間中、茶室には、同ギャラリーが所有する現代アート作家の作品をテーマ展示する。現在は、画家の吉本伊織さんの作品が飾られており、9月6日には吉本さん自身がお点前を披露する。吉本さんの作品展示は9月7日まで。
同ギャラリーでは、この「黄金茶室」プロジェクトのために、地元を中心に有志を募り、お茶愛好家や初心者、現代アートファンなどで「黄金茶室倶楽部」を結成。そうした有志がサポーターとして運営に携わることで会話が生まれ、日頃からお茶に親しんでいる人だけではなく、お茶を立てたことのない人、茶会に出たことのない人でも気軽にお茶を楽しみ、地元住民との交流を楽しみながら、現代アートに彩られた空間で、ゆっくりと過ごすことが出来る。
同ギャラリークリエーティブ・ディレクターの仲原正治さんは「現代アートを楽しい空間で楽しみ、地域とのコミュニティを豊かにしたい」と話している。
エムジーアーツは、東京・銀座で画廊を運営してきた宮崎善徳さんが2012年4月にオープン。年に数回の企画展のほか、陶器や絵画のコレクションを販売する。営業時間は11時~18時。「黄金町バザール」期間中の営業日は金曜~日曜および祝日。黄金茶室projectは11月3日まで。