「女性が働き続けられる・活躍する社会」実現に向け、これからの時代の働き方や家族や企業のあり方を、世代や産学官のセクターを超えて考え、提案していこうとNPO法人「スープリズム」(横浜市都筑区仲町台1)が設立された。9月18日には、ロイヤルホールヨコハマ(中区山下町90)で設立式典が開かれた。
「スープリズム」は、地域や企業、行政が連携し、多様な働き方・ライフスタイルが構築できる環境をつくり、たくさんの輝く女性の活躍を応援していきたいという思いで設立された。建築家や、女性の活用に積極的な会社経営者などが呼びかけ人となっている。
育児中の親や若者に対し、家庭生活も仕事も充実させるキャリア形成上の支援活動を行い、組織や社会に対して男女共同参画社会の形成の促進を図る活動を行う。
9月18日に行われた設立レセプションでは、発起人の1人で建築家の青木恵美子さんが基調講演を行った。青木さんは、子育てを経験したことで、男性主流の建築業界で設計する視点が変わったことや、保育体制が整わない中で仕事を続けた苦労について語り「それぞれの女性が働きやすい、暮らしやすい社会であってほしい」と同法人への期待を述べた。
同法人の名前「スープリズム」とは、家族で囲む温かい食事「スープ」、家族団らんの楽しいイメージ「リズム」とたくさんの光が反射して輝く(さまざまな分野の人が集まって素晴らしい取組みが生まれる)「プリズム」をあわせた造語。
同法人代表の菊地加奈子さんは、社会保険労務士であり保育園経営者でもある。8月に産まれたばかりの4女を胸に抱き「女性の活用やママたちの支援というと、当事者だけで話し合われることが多いのだが、企業・地域・行政、それぞれの分野に携わる人たちが世代を超えて助け合っていくことで、解決できることがある。みんなが、みんなの子どもを育てるという世の中をつくっていきたい」と抱負を語った。
今後の事業として、企業向け、家庭・地域向けのセミナーやイベントの開催、新しいライフスタイルに関する調査研究、事業所内保育園に関するコンサルティング、学生に対するキャリア教育支援などを行っていく。問い合わせは菊地さんが経営する保育園「育みの家 フェアリーランド仲町台 」(TEL 045-945-3555)まで。