
吉田町通りのライブラリーカフェ「Archiship Library&Cafe」(横浜市中区吉田町4)で9月20日から、倉庫建築をテーマにした「まちかどの近代建築写真展」が開催されている。
日本国内で最初期の鉄筋コンクリート工法を採用した横浜最古の倉庫建築「旧三井物産株式会社横浜支店倉庫」(中区日本大通14、1910年落成)の保全活用を考える活動の一環として企画された同展。主催する「旧三井物産横浜支店生糸倉庫を壊してほしくない人々の会」では、今年6月に、同倉庫の現所有者である不動産会社「ケン・コーポレーション」(東京都港区)による解体計画が明らかになったことをきっかけに、フェイスブックでの情報発信や生糸倉庫を知るまちあるきツアー、電子署名キャンペーンなどを行ってきた。
会場では、全国各地で「まちかどの近代建築写真展」を開催している近代建築探訪メーリングリスト有志の撮影による、約120件の倉庫建築を紹介。明治以降戦前期までに建てられた、横浜をはじめ全国のさまざまな倉庫の魅力とともに「旧三井物産株式会社横浜支店倉庫」の価値を伝える。
「旧三井物産横浜支店生糸倉庫を壊してほしくない人々の会」メンバーで建築家の金山眞人さんは「できる限り情報発信し、歴史的建造物の価値を知ってもらう機会を作りたい。今回は『倉庫』をテーマにしたが、今後『生糸』をテーマにした企画も実施できれば」と話している。
展示は9月27日まで(会期中無休)。開催時間は13時~19時(最終日は18時まで)。入場無料。