KAAT 神奈川芸術劇場(横浜市中区山下町281)で11月23日と24日、19才で燃え尽きた一人の少女の栄光と悲劇を描いた舞台「ジャンヌ・ダルク」が上演される。
フランスの救世主として神がかり的な活躍をした実在の人物、ジャンヌ・ダルクの物語。ジャンヌ・ダルクは、15世紀にフランス東部の農村ドムレミ村に生まれ、神の啓示を受け、フランス軍に従軍し、わずか19歳で火刑によりその生涯を閉じた。
ジャンヌ・ダルクは、過去にも絵画や小説だけでなく、映像や舞台などさまざまなジャンルで語られ、描かれてきたが、彼女が聞いた神の声についてや、火刑台に送られることになるまでのいきさつ、フランス国王シャルル7世との関係など、いまだ謎に包まれていることが多い。同作ではジャンヌ伝説に新たな側面から光を当て、ひとりの人間として、その生涯を浮き彫りにする。
演出=KAATのアーティスティック・スーパーバイザー(芸術参与)に就任した演出家・俳優の白井晃。脚本=中島かずき(劇団☆新感線)、音楽=三宅純、原案・監修=直木賞作家の佐藤賢一。第21回神奈川国際芸術フェスティバル「祝祭 円熟の未来へ」 の一環。企画製作=TBS。
白井さんは「人を動かせる本当の力とは何かを考えたい。強力な信念なのか、人を受け入れ許す力なのか。私たちが他者に求め、自ら与えられるものとは何かを考える作品にしたい」と話している。
キャストは、主演=有村架純(ジャンヌ・ダルク)、佐藤藍子(マリー・ダンジュー)、尾上寛之(傭兵ケヴィン)、山口馬木也(ベッドフォード公)、吉田メタル(サントライユ)、上杉祥三(タルボット)、春海四方(ラ・イール)、高橋ひとみ(ヨランド・ダラゴン)、田山涼成(コーション司教)、西岡德馬(ラ・トレムイユ卿)、東山紀之(シャルル7世)ほか。
今回が初舞台・初主演の有村さんは「大勢のお客様の前で全力を出し切れた時、どんな新しい自分に出会えるのかが本当に楽しみ」と話す。また、東山さんは「総勢130人以上の出演者で描くという、ここまでスケールの大きい舞台は日本ではあまり見たことがないですし、そういう意味では自分にとってもチャレンジ。舞台というものは一番、人間力が試される場」とコメントしている。
会場はKAAT神奈川芸術劇場・ホール。チケットは、S席=11,000円、A席=9,000円、B席=6,000円、U24=5,500円、高校生以下=1,000円、シルバー=10,500円。12時30分開場、13時開演。問い合わせは神奈川芸術劇場(TEL 0570-015-415:チケットかながわ)まで。