白楽の六角橋商店街に12月11日、半年間の期間限定古書店「TweedBooks」(横浜市神奈川区六角橋1)がオープンした。
東京で会社員として働いていた「TweedBooks」店長の細川克己さんは、2014年4月に東京の谷中・根津・千駄木エリアで行われた一箱古本市に参加。対面で古本を売る楽しさに目覚め、開業の機会を狙っていたという。今年9月にオンライン書店として開業し、今回個性派古書店「猫企画」が実店舗から撤退しオンライン通販と小田原の雑貨店「メトロマルタ」(小田原市栄町1)での委託販売に専念するため、半年という期限付きで同店舗を安く借りられるという話が舞い込んだことから、開業に踏み切った。
店頭には、ガラス張りの壁面を活かしてファッション誌の表紙などを掲示。「猫企画」の内装を引き継ぎ、2階立ての家屋の1階を古書店として利用する。陳列図書は「化粧と生活文化史の本」(春山行夫著・5,000円)「Fashionable Clothing from the Sears catalog (Late 1960s)」(2,000円)「ダンディズムについての個人的意見」(田村隆一著・800円)など。そのほか店内には、トラッド、モード、アイビーなど、細川さんの愛好するファッション書籍を中心に、文学・音楽など約1,000冊をそろえる。
開店にあたっては、同じく一箱古本市をきっかけに横浜での古書店開業に踏み切ったたけうま書房(中区末吉町4)の稲垣篤哉さんや、関内に店を構える中島古書店(中区常盤町6)の中島賢治さんの助言を受けたという。
細川さんは「自分の好きなファッションと本を結びつけた仕事がしたい、横浜で何か刺激を与えることがしたいという気持ちに後押しされ、今回この場所での開業に踏み切った。ファッションが好きな人はもちろん、ふらっと入ってきた人に楽しんでもらえるようなお店を目指したい」と話している。
これまでマンガ喫茶「横浜へそまがり」(西区岡野1)でジャズレコードの鑑賞イベントを開いていた細川さん。今後は自らの店でも、音楽と古本を楽しめるようなイベントを企画したいという。
開店時間は12時から19時。月曜のみ15時~19時。火曜定休。