情報科学専門学校(横浜市神奈川区鶴屋町2)で12月21日、若者人材育成の一環として、若者の力で横浜市の課題の見える化や解決に向けた「横浜ユースハッカソン」が開催される。ハッカソン(hackathon)とは、アプリケーションの開発を行う「ハック」(hack)と「マラソン」(marathon) を合わせた造語で、ソフトウェア開発者が集まり、一定期間集中的にプログラムの開発を競うイベントのこと。
横浜市は、10月に、2050年までの市の基本構想として掲げる都市像の実現に向けた政策や工程を具体化するための「中期4か年計画 2014~2017」と原案の内容を、誰もが自由に使えて再利用・再配布が可能な「オープンデータ」として公開した。「横浜ユースハッカソン」では、このオープンデータ化した情報を元に、スマートフォンなどで利用できるアプリケーションの開発を行う。
既に10月以降、市内の大学や専門学校、高校生などにより、横浜の課題解決に寄与するアプリのアイデアを考える「アイデアソン」を2回、横浜の現状や将来の視覚化に取り組むデータビジュアライズソンを1回開催している。毎回40~80人が参加して、これまでに「東京オリンピック・パラリンピックに向けて外国人に対して横浜の魅力をアピールするアプリ」「市内在住・在学の若者と地元企業をマッチングするアプリ」「単身者にシェアハウスを紹介するアプリ」「高齢者の見守りアプリ」などのアイデアが出されている。
事業は横浜の地域情報化を推進する任意団体「横浜オープンデータ ソリューション発展委員会」(中区相生町3)が主催し、横浜市が共催、岩崎学園、東京都市大学メディア情報学部、日本マイクロソフト、日本IBMなどの協力により開催される。
横浜市は今回の「横浜ユースハッカソン」を含む一連のイベントの開催で、多様な主体が連携により、横浜の未来についての議論を深めていくことを目指す。ハッカソンで開発された作品は、1月25日に開催される「横浜ユースフォーラム」で発表・表彰をする。優秀作品は「中期4か年計画」の周知・推進に活用するという。
横浜市の林文子市長は同事業について、12月10日に行った定例記者会見で「こうした取組を通じて、学校教育機関と企業、市民、行政が連携し、協働する仕組みづくりを進め、創造性や技術力を持ち世界に羽ばたく若者を横浜から育てていくことで、『人も企業も輝く横浜』を目指していきたい」と話した。
時間は10時~17時。参加対象者は、高校生や専門学校生、大学生などの若者(原則として15~25才)。参加費無料。申し込み、問い合わせは横浜オープンデータソリューション発展委員会(TEL 045-664-9009)まで。