神奈川県は12月13日、横浜ワールドポーターズ(中区新港2)会議室で、「20代で考えよう!キャリア&ライフセミナー」を開催、大学生や社会人1~2年目の男女11人が参加して、これからの働き方、人生設計について考えを深め合った。
このセミナーは、神奈川県産業労働局労働部労政福祉課が企画した「若者のための働き方を考える交流会」事業の一環として行われた。この事業は、働きながら子育てをすることについて若い世代に考えるきっかけを提供し、キャリアだけではない「人生」のプランニングについて見通しを持ってもらおうと企画された。
また、結婚・子育てと働くことの両立について、経験者の意見を聞くことで「働きながら子どもを育てること」について、ポジティブなイメージ・方向性を示そうという目的もあるという。
参加対象者にとっては、自分自身の生き方や働き方を早い時期からイメージすることで、仕事と育児等、将来起こりうるライフイベントとの両立や課題の乗り越え方などを学ぶ機会となった。
セミナー前半では、NPO法人「ファザーリング・ジャパン」理事で逗子市在住の東浩司さんとキャリアアドバイザーの森里洋子さんがファシリテーターとなり、自らの今までの仕事やワーク・ライフ・バランスについて話題を提供。これを受けて、参加者11人も3グループに分かれ、仕事と家庭をどのように両立させたいのか、意見を交換した。
セミナー後半は、両立実践者として現在共働きで子育てをしている30代の夫婦2組と女性1人が合流。グループに分かれて、女性の出産後のキャリア形成や男性の育児休暇取得、家庭での家事分担などについて、自らの経験を踏まえ、若い世代からの質問に答えた。
参加した社会人2年目の女性は「実際に子育てをしながら働いている女性たちの話を聞いて、いろいろ考え過ぎずに今をがんばろうと思えた」と語った。
また、ゼミの先生に勧められて参加した大学4年の男子学生は「結婚には自分の自由がなくなるマイナスのイメージしかなかったけれど、先輩パパたちが楽しそうに育児をしている様子を聞いて、考えが少し変わった」と話していた。また、中には「どこでもやっていける力を身につけるために、がむしゃらに仕事に没頭する時期も時には重要」というコメントも。
未知のライフイベントについて学びながら、20代なりに仕事と暮らしの両立について、それぞれの考えをまとめる機会になったようだ。
この事業では、セミナーを県内5カ所で開催する予定で、今回はその初回。2回目以降のセミナーは年明け2015年にすべて行われる。川崎(1月17日)、横浜(1月20日)、厚木(1月31日)、小田原(2月7日)の順で実施される予定。県では、県内在住・在学・在勤者の就職内定者や就職1~2年目の若い世代に参加を呼び掛けている。詳細はウェブサイトにて。