3Dプリンターやレーザーカッターなどの電子工作機器を備える市民ものづくり工房「ファブラボ関内」は9月10日、中国・深センで8月に開催された第12回世界ファブラボ代表者会議(FAB12)の報告会を開催する。
世界ファブラボ代表者会議は、世界中の都市に約700あるファブラボの代表者が年に1回集まるカンファレンスイベント。12回目の今回は、中国・広東省の香港の新界と接する、経済特区に指定されている人口約1,000万人の都市・深センに、世界中からものづくりの実践者らが集まり開催された。同会議は、2013年には横浜でFAB9として開催された。
報告会では、ファブラボ関内のファウンダーで、2012年にニュージーランドで開催された「FAB8」以降、4年連続で世界ファブラボ代表者会議に参加している門田和雄さん(宮城教育大学准教授)が、世界各国の都市のファブラボの活動や、地域全体の創造性を高め持続可能な都市づくりを目指す「FabCity」や、科学・技術・エンジニアリング・数学などを重点的に教える「STEM教育」の取り組みなどを紹介する。
報告会に先立ち、プログラマ・エンジニア、数学者、建築家、デザイナーなどの技術者集団「チームラボ」Make部の高須正和さんが「深センのまわりでイノベーションが起こる理由」と題し、「メイカーズのハリウッド」と呼ばれる深センのものづくりやIT、IoT関連の事情を紹介するトークショーも行われる。
門田和雄さんは「世界ファブラボ代表者会議には5年連続で参加した。ファブラボは単なるデジタルものづくり工房から、社会にさまざまな形でどのように貢献していくのかという次の段階に進んでいる。期間中に出向いた深センの大電気街である華強北(ファーチャンペー)や、香港のSTEM教育拠点校の訪問などについても紹介したい」と話している。
会場はさくらWORKS<関内>(横浜市中区相生町3)。参加費1,000円(軽食・ドリンク付)。