特集

同じ日・同じ時間帯に電気を消して地球を考える
「アースアワー2020横浜」に参加しよう
3月28日(土) 20時30分から消灯アクションを!

  • 502

  •  

3月28日(土) 20時30分から消灯アクションを!

 世界中の人びとが同じ日・同じ時刻に消灯することで地球温暖化防止と環境保全の意志を示そうという世界規模の環境アクションの一環として、「EARTH HOUR(アースアワー)2020 in YOKOHAMA」が3月28日に行われる。主催はWWFジャパン(世界自然保護基金ジャパン)、共催は横浜市。

 アースアワーは、2007年にWWFオーストラリアの地球温暖化防止キャンペーンとして始まり、世界中に広がった。毎年3月最終土曜日に世界同時開催されており、2019年には188の国と地域が参加し、エッフェル塔(フランス)、ロンドンアイ(英国)、アクロポリス(ギリシャ)など世界各地を代表するモニュメントが消灯アクションに参加した。日付変更線に近い南太平洋諸国に始まり、現地時間の20時30分を迎えた地域から順次消灯し、消灯リレーが地球を1周する。


【EARTH HOURアースアワー2019】イベントアフタームービー

 横浜では2014年から毎年イベントが実施されてきた。今年は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、帆船日本丸前で計画していたイベントが中止となり、消灯アクションとともに、「身近な人と、身近な場所で『アースアワー』に参加しよう」をテーマに、「オンラインプロジェクト」の実施が予定されていた。

 しかし、3月26日(木)に、新型コロナウイルスの感染拡大防止に向けて、神奈川県知事から、28日(土)・29日(日)の週末の外出自粛要請があったことや、近隣都県の動向等を受けて、オンラインでの実施も中止となった。

>> WWFジャパン EARTH HOUR 2020インフォメーションページ

>> 横浜市発表情報EARTH HOUR 2020 in YOKOHAMA

横浜の100を越える企業・団体がアースアワーに参加表明


昨年のEARTH HOUR in YOKOHAMA ©WWF

 アースアワーは、青い地球の命のバトンを未来へつなぐために 世界規模で開催されるソーシャルグッドプロジェクト。3月27日時点で、横浜市内からは、アースアワーの趣旨に賛同し、101の企業・団体が参加する予定となっている。みなとみらい地区でのイベントは中止になったが、市内各地での消灯アクションは行われる。

 WWFジャパンと横浜市は、イベントは中止となったものの、できるだけ多くの人が、趣旨に賛同して自宅など身近な場所で、家族など身近な人と一緒に消灯アクションに参加してほしいと呼び掛けている。

 消灯アクションは、WWFが設置した「アースアワー体験型特設ページ」で参加の意思表示ができる。また、体験特設ページは、SNSと連動しており、アースアワーへの参加をtwitterから発信することもできる。

 アースアワーへの賛同の輪を広げるため、関連情報を横浜の地域課題解決WEBプラットホーム「LOCAL GOOD YOKOHAMA」の特設ページでは、これまでの横浜におけるアースアワーの展開の紹介や、環境系の活動に取り組む方々からのビデオメッセージも発信していく。

>> WWFジャパン EARTH HOUR 2020体験型特設ページ

>> LOCAL GOOD YOKOHAMA アースアワー2020特設ページ

2014年に始まった横浜でのアースアワー

 アースアワーのイベントが横浜で始まったのは2014年。この年、地球温暖化についての国連の政府機構である「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」の総会が日本で初めて横浜で開催された。総会とアースアワーの日程が重なったこともあり、温暖化問題やエネルギーの在り方についての認識を深め、具体的なアクションにつなげるため、WWFジャパンに横浜市が協力してイベントを開催。アースアワーに合わせたイベントの本格開催は日本では初めてだった。

 環境に配慮したライフスタイルの普及に向けて、横浜市とWWFジャパンは2015年3月に連携協定を締結。両者が協力する形でアースアワーイベントの開催を継続してきた。

 横浜市は、2050年までの脱炭素化「Zero Carbon Yokohama(ゼロカーボン横浜)」の実現を目指し、地球温暖化対策実行計画を策定し、国からはSDGs未来都市の選定を受けて、再生可能エネルギーの活用や、海を舞台にしたカーボン・オフセット(横浜ブルーカーボン)などに取り組んでいる。ゼロカーボン横浜の実現には、多くの市民、企業、団体、学校などの連携・協力が欠かせないとして、ネットワークづくりにも積極的に取り組んでいて、賛同する人たちへの情報共有プラットホームとして、「ゼロカーボン横浜チームゼロ」のフェイスブックページも開設されている。

 2015年9月、「国連持続可能な開発サミット」において、先進国を含む世界の各国で、2030年までの目標として「持続可能な開発のための2030アジェンダ」が採択され、地球温暖化防止を含む17の目標・169のターゲットからなる「持続可能な開発目標(SDGs)」が決まった。横浜市は2018年6月に、内閣府地方創生推進室から「SDGs未来都市」と「自治体SDGsモデル事業」に選定され、環境対策などで行政と市民が連携する「SDGsデザインセンター」などの取り組みも続けている。

 実際のプロジェクトとともに、横浜市と企業・団体は、連携したプロモーションに取り組んでいる。横浜市地球温暖化対策推進協議会には、横浜市、企業、NPOなど、約200の団体・個人が参加し、今回のアースアワーにも協力している。また、環境教育に関わる大学やNPOなどによるネットワーク「RCE横浜」にも市内の大学やNPO、国連関連機関などが参加している。

>> ゼロカーボン横浜チームゼロ フェイスブックページ

>> 横浜市の温暖化対策

3月28日に再生可能エネルギー関連の屋外イベントも計画されていた

 中止となった屋外イベントでは、こうした横浜での取り組みを反映した企画が検討されていた。脱酸素化に向けて横浜市は2019年2月、青森県横浜町など青森・岩手・福島3県の12市町との間で、東北地域で発電された太陽光、風力、バイオマスをはじめとした再生可能エネルギー電気を、横浜市内の市民、事業者、公共施設などへ供給することなどを目指し、「再生可能エネルギーに関する連携協定」を締結した。2019年9月から、青森県横浜町の風力エネルギーによる電力が実際に供給されるようになり、現時点で横浜市内の15企業が使用している。

 アースアワー当日には、この取り組みをきっかけに温暖化対策を考えてもらい、東日本大震災後の復興支援と地域間連携の推進のため、みなとみらい地区でブース展示などのイベント開催が予定されていた。

 また、京浜急行電鉄は、アースアワーと連携した取り組みとして、同社が横浜市から取得したグリーン電力証書を活用し、野球の試合で使用する電力(約6,000kwh)相当を、横浜市風力発電所(ハマウィング)で発電した再生可能エネルギーで充当する「京急電鉄『ノルエコ』ナイター」を横浜スタジアムの横浜DeNAベイスターズ戦で開催予定だった。同社は、公共交通機関へのモーダルシフト活動「ノルエコ」(=「乗る(ノル)だけでエコ」)のプロジェクトにも参画している。

>> 青森県横浜町の再エネ電力を横浜市内へ供給開始

>> ニュースリリース 京急電鉄「ノルエコ」ナイター開催

同じ日・同じ時間帯に 電気を消して消灯のバトンをつなごう

 アースアワーの開催にあたり、WWFジャパン コミュニケーションズ&マーケティング室 メディアグループ長の山本亜沙美さんは「2020年のEARTH HOURは、自然と私たちの関わりをもう一度とらえ直し、自然への想いをひとつにするため『地球とつながる』をテーマに情報発信をしています。気候変動による災害や、大規模な森林火災、新型コロナウイルスの影響などで暗いニュースが続く中だからこそ、小さくても大切にしたいことに目を向けてほしいです。地球とのつながりを実感することで、一人ひとりの地球環境を守りたいというアクションにつながっていけばうれしいです」と話す。

 また、横浜市温暖化対策統括本部 副本部長の奥野修平さんは「急速な温暖化の進行により、いつ地球全体のバランスが崩れ、二度と元に戻らない状態になっても不思議ではないと言われています。こうした事態を避けるため、次の世代への責任として、この10年間の私たちの行動が極めて重要です。アースアワーはゼロカーボン推進を象徴する市民参加型のアクション。横浜の強みである市民力を全市的な温暖化対策の連鎖づくりにつなげていきたいと考えています」とコメントしている。

 アースアワーは、消灯というアクションを通じて「青い地球の未来を想う1時間」。しかし、温暖化防止や環境保全への取り組みは、さまざまな方法があり、いつでも、どこでも、誰でも参加できるもの。WWFは、そうした取り組みのアイデアを「60+ Actions!」として発信することや、自分の「ちょっとイイコト」をSNSで発信することも呼び掛けている。

 WWFでは「アクション」による参加の例として、
〇電気を消す:自社ビルや工場、広告塔、モニュメント等を3月28日(土)午後8時30分~9時30分の間、消灯してください
〇イベントの実施:レストランやホテルなど店舗でのライトダウンや、お客さまへの参加呼びかけなどをお願いします
〇従業員やお取引先への広報:自社やグループ企業の従業員の方々、お取引先の方々が個人でもご参加いただけるよう呼びかけてください
〇ソーラーチャレンジによる参加:「ソーラーライト」キットを従業員の皆さまで組み立てて、「照明」を必要とする世界の子どもたちに送ります。
などの方法での参加を呼びかけている。

 3月28日(土)の20時30分からの1時間、同じ日・同じ時間帯に電気を消して消灯のバトンをつなぐ「地球を考えるアクション」を身近な人と共に実践しよう。

WWFジャパン EARTH HOUR 2020インフォメーションページ
https://www.wwf.or.jp/campaign/earthhour-info/2020/

LOCAL GOOD YOKOHAMAの特設ページ
http://yokohama.localgood.jp/earthhour/

EARTH HOUR 2020 in Yokohamaのfacebookページ
https://www.facebook.com/earthhouryokohama/

  • はてなブックマークに追加

ヨコハマ経済新聞VOTE

あなたやあなたの関わるイベント・店舗などは、これまでに何回ヨコハマ経済新聞に掲載されたことがありますか

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース