目次
・横浜中華街「春節燈花」点灯式
・獅子舞の「中の人」に聞いてみた
・「春節」は1月22日、「春節燈花」は2月5日まで
・圧巻の獅子の演舞を動画で
横浜中華街では、現在「2023 春節燈花(イルミネーション)」が開催されている。「春節燈花」初日の11月1日は18時から点灯式が行われた。
当日は17時ごろから小雨。「雨だと獅子舞は舞うことができない」とのことで決行判断は17時45分。ぎりぎりまで開催に駆けた横浜中華街発展会の願いは叶った。
開始前に音楽隊が場を盛り上げる
横浜中華街大通りの萬珍樓前で実施された点灯式で、横浜中華街発展会の理事長・高橋伸昌さんが関係者への謝意を伝え「中華街のナイトタイムエコノミー。春節を楽しんで」と呼び掛けた。
ライトアップへのカウントダウンは集まった人たちとともに10秒前から。「0」の声とともに、高橋さんと「2023春節」実行委員長の呉政則さんが、大通りに用意された赤いボタンを押すと、爆竹の音とともに提灯の灯りが通りを彩った。
その後、白と黄色の2頭の獅子舞が音楽に合わせて演舞。
息ぴったりの2頭
獅子舞が頭を噛むのは「邪気を食べる」「演技がよい」といわれるが、大通りに集まった人たちの頭を噛むシーンも見られた。
良いこと起こりますように
獅子の口の中から巻物が現れる見せ場
クライマックスのショルダースタンド
演舞を終えると獅子舞の「中の人」は顔を出してお辞儀したのち、獅子から出て「中の人」の素顔が見える状態で、帰ってゆく。
そのうちのひとりで、幼稚園の先生をしているという、藤井航(わたる)さん(25歳)に話を聞いた。
藤井航さん
藤井さんによると、今回の獅子舞を担当した「横浜中華学校交友会国術団」は、横浜山手中華学校の卒業生の団体。中華学校は中学までなので、卒業後も続けたい人たちが集まっており「100人くらいのメンバーがいると思うが現役は20人くらい」という。
獅子舞の基礎は、中学校の中国獅子舞部で習うが「肩に乗るような危険の高い技は中学生のうちは取り組まない」のだそう。
今回の獅子舞は白が藤井さんと、同級生。黄色は大学生と高校生の若手コンビが勤めていた。練習は「イベントのない時期は週に1度程度、春節など大きなイベントが近くなると週に3度になることもある」のだとか。
演舞後獅子舞から出て礼をする4人
獅子舞の魅力は「お客さんが喜んでくれること」と「練習すればするだけ身につくこと」という藤井さん。
「ずっと続けていきたいですか?」と尋ねると「後輩たちに抜かれるのも楽しみなんです」と笑顔をみせた。
獅子舞には「国術団」の文字
獅子舞の演舞で幕を開けた「春節燈花」。2022年に引き続き、加賀町警察署前に「財神」、山下町公園には「龍」と「鳳凰」のランタンオブジェを設置。中華街大通りと関帝廟通りの2つのメイン通りには、強さと幸運をあらわす「百節龍」と「五十節龍」を提灯の光で描く。
(左から)加賀町警察署前の財神、山下町公園の龍と鳳凰 大通りの様子
同取り組みは電球のLED化と再生可能エネルギーによる電力使用により、J-クレジット東北地域推進協議会が主催する「令和3年度東北地域カーボン・オフセットグランプリ」を受賞している。
東北地域カーボン・オフセットグランプリ「東北地域再エネ推進部門」賞状
待ち望まれる2023年度の春節は1月22日。獅子舞による祝賀、パレードや中華伝統演舞など多くの人で賑わう催しも今年度はリアル開催の予定。日曜日なので訪れるのにも良さそう。
担当者は「黄金色に光輝く龍に、横浜中華街を訪れる人に、コロナに負けない心を後押しし、多くの幸せをもたらしてくれますようにという願いを込めた」とコメントしている。
春節燈花は2月5日まで、点灯時間は16時~23時、点灯エリアは横浜中華街全域。
多くの幸せをもたらしてくれますように
結びに、圧巻の獅子の演舞を、動画でご覧ください
紀あさ+ヨコハマ経済新聞