相鉄線の星川駅~天王町駅間高架下の商業施設「星天qlay(ほしてん・くれい)」Bゾーンの営業が2月2日、始まった。
星川駅
同施設は、横浜市と相模鉄道が2002(平成14)年~2022年にかけて行った連続立体交差事業により高架化された両駅間の鉄道の下に開設した。全長約1.4キロのエリアを5つに分けており、Bゾーンは星川駅周辺のエリア。相鉄グループが運営するスーパーマーケット「相鉄ローゼン」をはじめ、食料品店や雑貨店、薬局、飲食店など13店舗が出店する。
AゾーンからEゾーンまで全長約1.4キロ 総面積2万5000平方メートル
オープンを待つ星天qlayB 2月1日オープン前日に撮影
「qlayB」の文字の下に「HOSHITEN」
ショップリスト
出店するテナントは1階に、Reconnel(生花)、ミサキドーナツ(ドーナツ)、UNION SEAFOOD CAFE(イタリアンレストラン)、発酵バター専門店 HANERU(洋菓子)、ジュピター(コーヒー豆・輸入食品・酒類)、そうてつローゼン(食品スーパー)、ハックドラッグ(ドラッグ・調剤薬局)、ダイワサイクル STYLE (自転車・レンタサイクル)の8店。
1階、改札に近い店舗から訪れてみた。1件目は生花店「Reconnel」。
店名のReconnel(ルコネル)は感謝を表すフランス語から
店長の内田早耶(うちださや)さんは「花をプレゼントするだけではなく、ナチュラルに自分の部屋に花があることを想像できるように、小さい花や葉物も多くおいています」と話す。
開業キャンペーンは季節のバラ1本200円と、2200円以上の購入でフラワーベースをプレゼント。
Reconnel店長の内田早耶さん
Reconnelの隣はドーナツカフェ「ミサキ」。三浦市三崎"発祥のドーナツ専門店には、季節や素材の良さを活かした手作りのドーナツが並ぶ。
いちじくのドーナツも
ドーナツだけではなくサンドイッチなどもあり、ランチにも良さそう。統括マネージャーの浅井遙さんのおすすめは「ツナサンド。ツナも三崎産なんです。創業大正十二年、まぐろの町・三崎で魚にこだわる羽床総本店の魚を使っています」とのこと。
具だくさんのツナサンド
開業キャンペーンは限定トートバッグセットを用意する。
ドーナツ3個入りで1500円
店内は20席 「三崎のこのあたりに本店があります」と浅井さん
ドーナツカフェ「ミサキ」の先にはイタリアンの「UNION SEAFOOD CAFE」。全国から届く旬の牡蠣の食べ比べや、1個からオーダーできる牡蠣フライや焼き牡蠣、蒸し牡蠣も。
さまざまな産地の牡蠣
ディレクターの島本慎也さんが「冷えても小さくならない兵庫の牡蠣を使って12時間前からパン粉を付けて二度あげしています」という「焼き牡蠣」は中はジューシー、衣はザクザク、であつあつとろとろの食感。
タルタルソースもたっぷり
ランチタイムには、さらにパン食べ放題のサービスも。
地元神奈川老舗の「パティスリートラスブール」のパン 30種以上のパンブュッフェ
新鮮な魚とともに、大満足できそう
向かいの「ジュピター」は広い店舗に珈琲やお酒がびっしり。オープン記念はコーヒー豆半額と、オリジナルストッカーのプレゼント。
コーヒー豆半額セール
酒類もお買い得
「発酵バター専門店 HANERU」は神奈川県初上陸。「極上のバターを楽しむためのスイーツ」を提供する。
通りから見える「HANERU」外観
店舗の前は、芳醇なバターの香り
名物は北海道産のバターを使用し、毎日店舗で作る「発酵バターカステラ」。一口食べると広がる芳醇な香りと味わい。
姉妹品にチョコを合わせたチョコ&バターカステラも
バターカステラが、焼ける光景を見ることが出来るのも楽しみのひとつ。焼き上がったあとは、ぴょんぴょんと宙を舞うように「跳ねる」。担当者は「ぜひ写真を撮って楽しんで」と話す。
HANERUの「跳ねる」バターカステラ
自転車店「DAIWA SYCLE」は、飲食店などとすこし離れ、自転車置き場の先にある路面店。
収納抜群の自転車置き場の先にある
2月2日オープン 自転車のオープンセールも
パンク修理もおまかせ
ここからは2階、入口にはタリーズコーヒー。
オープン記念バッグを3種類用意
ここでは壁の写真にも注目したい。
昭和時代の星川駅や、電車基地完成時の写真(右上)も
タリーズコーヒーのとなりは「くらしの相談窓口」。「ほけんの窓口」が、携帯電話販売代理店でスマホ教室を提供してきた「コネクシオ」とタッグを組んで、スマホのことやお金のことの相談をサービスメニューに加えた新しいコンセプトの店舗。
くらしの相談窓口
店内には子どもが楽しめるフォトスポットもあり、コネクシオの香取準さんは「季節ごとに入れ替える予定、気軽に楽しんで」と話す。
バレンタイン仕様のフォトスポット「子どもが写るとかわいいんですよ」と香取さん(左)
情報ステーション「qlaytion gallery」は星天の未来をクリエイションし、「星天qlay」の情報ステーションになる場。「生き方を、遊ぶ」を感じられる様々なテーマのもと、展示やイベントが開催される。
横浜発の循環経済や地産地消に関わるプロダクトやサービスを集めた移動式ミュージアム「YOKOHAMA CIRCULAR DESIGN MUSEUM」を開催中
展示のテーマは「Playful Circularity(循環を、あそぼう。)!」。ペットボトルキャップを入れると横浜市内で作られた循環型グッズが手に入るガチャガチャ、廃材を活用したリサイクル三線、充電できるソーラーテーブル、コーヒー粕を絵の具にしたアップサイクルアートなど、楽しみながら循環を体験できる展示や仕掛けが用意されている。
Bゾーンはこのほか、そうてつローゼンと無印良品、ハックドラッグが9日にオープン。
星天qlayのABゾーンに続いて、D、C、Eの順で順次オープンが予定されている。各ゾーンは「今どこにいるか」が分かりやすいようにと、愛称をつける予定はなく、開業後も「A~E」のゾーン名を表記するという。
5つゾーン今後のオープン予定 (星天公式サイトに掲載図の上部に筆者書き込み)
全体のコンセプトには「生きかたを、遊ぶまち」を掲げる。相鉄アーバンクリエイツの星天・活性化担当の小杉山祐昌さんは「地域の皆さまとの関係を大事にしたい」と話し、相鉄ビルマネジメント二俣川営業所長の籠田誠さんは「川沿いのロケーション、ゆっくりくつろげるようにしたい」という。
相鉄アーバンクリエイツの星天・活性化担当の小杉山祐昌さんと相鉄ビルマネジメント二俣川営業所長の籠田誠さん
2023年4月にオープンのDゾーンの目玉のひとつは「YADORESI(ヤドレジ)」。
全22部屋の個室(1R・シャワーブース・トイレ付)と、各個室に付帯し小商いや自己表現が可能な「はなれマド」、リビング・キッチン・ランドリールームなどの共有部から構成される。
家賃55,000円、共益費25,000円。現在、住人募集中。
変わりゆく星川駅。相鉄は同駅の過去も振り返る発信をしている。
2月2日(木)、商業施設「星天qlay」がオープンする星川駅。
— 相鉄 公式 (@sotetsu_group) February 1, 2023
同駅には1960年代前半まで、車両工場や乗務員の事務所がありました。
1956(昭和31)年に関係者が撮影した映像に、かつての星川駅の姿を見ることができます。#相鉄タイムトラベル pic.twitter.com/35G4LRrLLg
思いを過去にタイムトラベルをしながら、行先は未来へと。「生きかたを、遊ぶまち」の「星天qlay」は動き出したばかり。
編集=ヨコハマ経済新聞編集部+紀あさ/写真撮影=紀あさ、村瀬悠