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介護タクシー配車アプリ「i-CareGO(個人・家族向け)」 スマホアプリで「いつでも、誰でも、どこへでも」

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いつでもタクシーを依頼 介護タクシー配車アプリ「i-CareGO」が「個人・家族向け」に

i-CareGo(個人・家族向け)は、事業再構築補助金の助成を受け、横浜市のNPO「横浜移動サービス協議会」が、開発元である株式会社アイネットに個人向け機能のカスタマイズを依頼し、いつでも個人で介護タクシーの配車依頼をすることができるアプリサービス。

 いつでも個人で介護タクシーの配車依頼をすることができるアプリサービス「i-CareGO(個人・家族向け)」が7月から実証を開始した。

 介護タクシーとは、要介護者を介助しながら送迎するサービス。資格を保有するドライバーが、車いす移動や要介助などの乗客に介助サポートを行えるのが特徴。


車いすやストレッチャーのままで乗車できる車両を用意

 「i-CareGO(個人・家族向け)」の前身は介護タクシー配車手配をデジタル化したツール「i-CareGO」。「i-CareGO」は医療機関・介護事業者向けに、株式会社アイネット(横浜市西区みなとみらい3)がリリース。病院からの退院や転院、介護施設からのお出かけや通院など、施設が介護タクシーの予約をするためのシステムとして誕生した。

 「移動の権利は基本的人権」として、外出が困難な人を対象にした移動支援に取り組んできたNPO法人横浜移動サービス協議会(中区真砂町3)は、アイネットに、「i-CareGO」を個人で利用できるように機能のカスタマイズを依頼。

 いつでも誰でもアプリを使って簡単に介護タクシーが利用できるようになった。


「i-CareGO(個人・家族向け)」の仕組み

「i-CareGO(個人・家族向け)」で、できること

 従来は、車いすやストレッチャー介護タクシーを呼びたいと思ったときに、介護タクシーを扱うタクシー会社に一社ずつ電話を掛ける必要があった。そして、車いすやストレッチャーの利用の有無や、介護者を必要とするかなど、状況を都度、各社に伝えていたという。

 CareGO(個人・家族向け)」のアプリでは、介護の必要度などの個人の情報は一度入力すればアプリに自動記録される。乗車地や目的地の階段数など、その他の必要な情報も入力でき、希望に応じて、車移動だけでなく、自宅到着後ベッドまでの移動などのサービスもオプションで依頼をすることができる。


階段数、介助員の有無、医療器材の種類など必要な情報を簡単に入力

 現在の利用可能エリアは神奈川県全域で、アプリが利用できる介護タクシー事業者は約100社。条件を入力後、対応可能な業者の一覧が、値段と提供できるサービス内容とともに表示されるので、自分に合う業者を選んで依頼が可能となる。

「i-CareGO(個人・家族向け)」を使って見た! 利用体験動画も公開

 車いすを利用していたりなど、移動に困難が伴う人が困っていたことは「どこかに行きたいと思っても一人では出かけられなかったり、かなり前から予定を立てなければいけなかったりすることだった」と、移動サービス協議会の副理事長の山野上啓子さんはいう。

 同協議会は、アプリがあれば、当日でも介護タクシーが予約できるため、気軽に利用できることを知らせる利用体験動画も作成した。

「i-CareGO(個人・家族向け)」お出かけ動画

 ストレッチャーを利用する男の子と車いすの女の子の同級生が「i-CareGO(個人・家族向け)」を利用して、初めて学校の外での待ち合せをし、一緒に休日を過ごす様子をノンフィクションで収めている。


「i-CareGO(個人・家族向け)」を説明する移動サービス協議会の服部さんと山野上さんと江口さん

 「タクシー代のほかに介助料がかかるため、介護タクシーの価格についてはまだ課題があるのも事実です。まずは家族が必至でがんばらなくても手をかしてくれるタクシーがあり、出かけることができると知ってもらうこと」と同協会の理事長で自らも車いすを利用する服部一弘さんは話す。

 「横浜市では、福祉タクシー利用券の交付など、公的なサービスもあるので、利用してみて」とも。


モットーは「いつでも、誰でも、どこへでも」「移動の先に待っていることがある」

編集後記

 移動サービス協議会は、7月26日、同アプリの利用説明そごう横浜(西区高島2)地下2階正面前の新都市プラザで「DXを活用した移動支援 移動が楽しくなる体験イベント」を開催する。アプリの体験もできるのでイベントに出かけてみてはいかがでしょうか。


記事:横浜移動サービス協議会が「移動が楽しくなる体験イベント」 新都市プラザ

移動サービス協議会では、個別送迎による介護タクシー事業者の協力を得て、高齢者・障がい者にお出かけをプレゼントする「お出かけプレゼント」を企画し、一口3,000円の寄付を募っている。「社会貢献として、明日は我が身かもしれないお互い様、気持ちだけ寄付しませんか?」とのこと。

介護タクシー配車アプリ「i-CareGO(個人・家族向け)」
公式サイト https://yokohama-ido.jp/soudan/kaigo-taxi-sv/use-individual/
※アプリダウンロードは公式サイトから。利用料は無料。概算の見積り金額は、配車依頼時にアプリ内に表示される。

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