横浜市電保存館(横浜市磯子区滝頭3)が1月28日、磯子区制90周年に合わせてリニューアルオープンした。
同館は1972年に廃止された横浜市電の車両を保存する目的で、廃止翌年の1973年にオープン。横浜を走った7両の保存車両と、日本最大級の0ゲージ鉄道模型ジオラマの展示がある。2016年8月には別館として多目的施設「しでんほーる」が新たにオープンし、プラレールの貸し出しも開始された。今回のリニューアルでは、本館に横浜の都市交通のあゆみを学べる「歴史展示コーナー」と、かつて妙蓮寺に「吉村模型鉄道館」を開いた故・吉村栄さんが製作した鉄道模型の展示や、市電シミュレーターなどをそなえた「多目的コーナー」がオープンした。
リニューアルを記念して、市民の企画による展示も開催。「多目的コーナー」にある「横浜市電発見マップ」では市民グループ「しでんの学校」による今昔写真展、別館の「しでんほーる」では地図博覧会実行委員会による歴史の謎を解説したパネル展が開かれている。パネル展は2月12日まで。
また、横浜の歴史と市電との関わりについて学べる「しでんほーる連続講座」も実施。2月18日は横浜市都市発展記念館調査研究員の岡田直さん、3月4日は横浜開港資料館・横浜都市発展記念館副館長の西川武臣さん、3月18日は神奈川新聞文化部記者の齋藤大起さんを迎える。各回13時30分から、先着45人。
横浜市電保存館を運営する横浜市交通局協力会理事長の山崎幹夫さんは「今回のリニューアルのコンセプトは『作り続ける保存館』。リニューアルにあたっては、市民の方々にも入っていただいた。今後もさまざまな方々をお知恵を借りながら、作り続ける保存館を目指していきたい」と話した。
開館時間は9時30分~17時(最終入館16時30分)。月曜休館(祝日の場合は翌日)。料金は大人(高校生以上)300円、小人(3歳以上中学生以下)100円、65歳以上200円。ICカードによる市営バスでの来館者または市営バス1日乗車券の利用者は、大人200円、小人50円。