三溪園(横浜市中区本牧三之谷58)で2月11日から、春の息吹を感じる「観梅会」が開催されている。
観梅会は、1908年に同園の創設者・原三溪が梅林の完成を祝い知人を招いたのが始まりで、第2次大戦中に梅林が大きな被害を受けた後、地元町内会などの協力を得て、1975年から再スタートした。
園内には、日本画家・下村観山による屏風絵「弱法師(よろぼし)」(東京国立博物館所蔵、重要文化財)のモデルとなったことで知られる、竜が地をはうような枝ぶりの「臥竜梅(がりょうばい)」、横浜市の友好都市の中国・上海市から贈られた、花弁の下にある萼(がく)が緑色の「緑萼梅(りょくがくばい)」などの珍しい種類を含め約600本の梅の木が植えられている。梅の見頃は梅の種類により異なる。
期間中は初音茶屋で古釜で沸かした温かい麦茶を振る舞うほか、梅などの「盆栽展」(2月12日~19日)、俳句大会(2月26日)、太郎次郎一門「猿まわし」(2月11日~3月4日の土・日曜)、横濱本牧囃子連「お囃子」(3月5日)を実施する。
そのほか、三溪記念館では、写真家エバレット・ブラウンが「会所」をテーマに園内の生け花を施した建物をとらえた開園110周年記念企画展「会所―三溪園の建物と花―エバレット・ブラウン湿板光画展」(3月12日まで)も。
三溪園・広報担当の吉川利一さんは「昔から『百花のさきがけ』といわれる梅は、いち早く春を告げてくれる花。三溪園で目から、また香りから春の兆しを感じてリフレッシュしてみては」と話す。
開園時間は9時~17時(入園は閉園30分前まで)。入園料は大人=500円(市内在住65歳以上無料)、小学生=200円。3月5日まで。