ディー・エヌ・エー(東京都渋谷区)は、横浜市中区、西区とJR横浜線沿線(東神奈川~長津田)周辺のエリアを対象として開発を進めているタクシー配車アプリのテスト配信と約2カ月間の実用実験を行う。
タクシー配車アプリは、対応する乗務員専用端末とセットで、タクシーの配車がスムーズに行われるサービスとして提供する。 乗客は、アプリで予想到着時間を事前に確認した上で指定の場所へタクシーの配車依頼を行うことができ、呼び出し場所にタクシーが最優先で到着する。
アプリでは、周辺を走行中のタクシーが可視化され、空車走行中のタクシーを簡単に確認することができる。また、迎車地点で乗客と乗務員が効率よく出会えるよう、お互いの現在地を確認できる機能や定型メッセージを送り合う機能も実装する。
サービスにはAI(人工知能)を活用した「需要予測システム」を導入。運行中の車両から収集するビッグデータとタクシー需要に関連する各種データを解析して、乗務員にリアルタイムにタクシー需要予測情報を提供する。
実用実験は、横浜市と神奈川県タクシー協会の協力により、今夏より約2カ月間実施予定で、乗務員専用端末を搭載したタクシー約100台が走行する。
同社は「乗客と乗務員による実利用を通じてサービス利用体験上の課題を明らかにし、実用性の高いサービス設計へつなげてゆく予定。将来的には、タクシー車両と乗客のマッチングを効率化し、乗りたい時にもっと早くタクシーが見つかる環境を目指すとともに、更なる深刻化が想定されるタクシー乗務員の労働力不足の課題解決に貢献したい」としている。
「タクシー配車サービス 先行モニターキャンペーン」公式ページでは現在、LINEとメールでエントリーを受け付けている。エントリー特典として、抽選で10人にAmazonギフト券5,000円分をプレゼントする。サービス利用特典として、タクシーの配車をするとAmazonギフト券500円分がもれなくもらえる。アプリはiOS端末向けのみ提供。
実用実験は、横浜市とDeNA、横浜DeNAベイスターズ、横浜スタジアムの4者で2017年3月10日に締結した「スポーツ振興と地域経済活性化等に向けた包括連携協定(I☆YOKOHAMA協定)」に基づく取り組みのひとつ。横浜市がIoT、ビッグデータ、AIの産業利活用や新ビジネス創出促進などを目指して2017年4月に立ち上げた「IoTオープンイノベーション・パートナーズ(I・TOP横浜)」の取り組みとしても位置づけられている。