「アート×国際交流×国際協力」をテーマにした参加型展示会「糸70億・つなぐ」開催へ向けたプレイベントが7月25日、「さくらWORKS<関内>」(横浜市中区相生町3)で行われる。国際交流と日本の地域活性化をつなぐチャレンジしている若者などが、8月に行うアートイベントについて語る。
「糸70億・つなぐ」は、8月4日から30日までJICA横浜(中区新港1)で開催される参加型展示会。横浜トリエンナーレ2017応援プログラムとして開催される。
NPO法人「Connection of the Children(CoC)」(西区東ヶ丘23)のメンバーが旅をしながら、2011年から6年に渡って世界中の1万人以上の人が結び続けてきた約2キロメートルに及ぶ糸を、アーティスト・加藤千晶さんによって作品に作り上げていく展示会で、会期中に「つなぐ」をテーマにした国際交流・協力関連のセミナーやワークショップなどが開催される。糸は1人20センチメートルで、現地の素材を使用するため、金や赤、緑や黄色など、世界の人々の多彩さを反映するように、カラフルな色合いになっている。
この「糸つなぎ」について、「CoC」メンバーの堀口雄貴さんは「糸をつなぐことによって、人種も宗教も、国籍も貧富も問わず全ての人が垣根を超えてつながっていることを見える化したい」と語る。これまでの10,060人の思いの詰まった糸に、来場者の新たな糸もつながれる。
25日は、石川町のアートギャラリー「gallery fu」(中区石川町1)の鈴木智惠さん、国際交流団体「CoC」の加藤功甫さんと堀口雄貴さん、国際協力団体「野毛坂グローカル」(西区西戸部町)運営者で、JICAでコミュニティ開発を手がけてきた奥井利幸さんが、この活動についての思いを語る。
加藤さん、堀口さんは、西区東ヶ丘の住宅街で地域の誰もが気軽に立ち寄れるコミュニティスペース「CASACO(カサコ)」を運営している。
カサコのコンセプトは「子ども、地域、旅人、多世代多国籍の方々が集う場所」。具体的には、東ヶ丘の人や子どもたちに、日本にいながら海外に行ったような体験をしてもらおうと、戦後すぐ建てられた一軒家を「ヨコハマ市民まち普請事業」の補助を得て改築し、1階はコミュニティカフェ、2階は留学生たちの立ち寄り拠点として運用している。
学生時代に自転車で日本一周をした加藤さんは、次に世界へ飛び出した。行く先々で受けたもてなし、人の優しさに感動し「いつか恩返しをしたい」と強く思ったという。日本に来た外国人が地域の人と交流し「来てよかったと感じる心温まる体験をしてほしい」という思いから、現在の活動を始めた。
25日は、世界とつながるとはどういうことか、海外経験の多い登壇者が考える世界と自分たちの住む地域とのつながりなどについて、それぞれの立場から話し合う。また、現在このイベントを開催するために実施しているクラウドファディングについての説明も行う予定。
参加費は500円。開催時間は19時~21時。