相模鉄道は、神奈川東部方面線の「相鉄・東急直通線」の車両として導入する新型車両「20000系」の営業運転を2018年2月11日から開始する。
山口県の日立製作所笠戸事業所から輸送された20000系には「そうにゃん」が乗車
新型車両は、山口県下松市の日立製作所笠戸事業所で製造された第1編成が今年8月に相鉄線内へ輸送されている。相鉄グループ創立100周年の2017年12月に1編成(10両)を導入する計画だったが、車両と地上設備の調整などのため計画を繰り下げ、2月の運転開始となった。
車両のデザイン設計は、PRODUCT DESIGN CENTERが担当。外観は9000系リニューアル車両と同様に、濃紺色の「ヨコハマネイビーブルー」で塗装される。
車両は、「ユニバーサルデザインシート」を一部の優先席に導入するほか、ベビーカー、車椅子用のフリースペースを全車両に設置。日差しを遮る「ブラインド」を復活し、空気清浄機や個別ドアスイッチが装備される。
車内での情報提供の強化として、ドア上や通路の天井に大画面案内表示器(21.5インチ)を設置する。また、全車両でWi-Fiを提供。新型素子を採用したVVVFインバータ制御装置と高効率電動機の併用や、室内灯や各種灯火類のLED化により消費電力を低減する。
「相鉄・JR直通線」は、相鉄線の西谷駅(保土ケ谷区)とJR東海道貨物線・横浜羽沢駅(神奈川区)付近間を結ぶ約2.7キロの新線で、2019年度下期に開業予定。相鉄線とJR横須賀線・湘南新宿ラインが相互直通運転を行う。運行区間は海老名駅(相鉄本線)および湘南台駅(相鉄いずみ野線)~西谷駅~羽沢横浜国大駅~大崎駅~目黒駅~渋谷駅から新宿駅方面につながる。
相模鉄道は「営業運転開始を心待ちにされていた方々には誠に申し訳ございません。新型車両の運行に万全を期すために必要な調整でありますので、ご理解くださいますようお願い申し上げます」とコメントしている。