日産自動車（横浜市西区高島1）は1月25日、新型「日産リーフ」に搭載している自動駐車機能「プロパイロット パーキング」の技術から発想し、旅館で散らかりがちなスリッパや座布団などを整理整頓する未来型旅館「ProPILOT Park RYOKAN」のコンセプトムービーをホームページで公開した。

新型「日産リーフ」に搭載している自動駐車技術で移動するスリッパ

　「プロパイロット パーキング」 は、2017年10月発売の新型「日産リーフ」に搭載している自動駐車技術で、3操作で、駐車に必要なステアリング、アクセル、ブレーキなどの操作を自動制御する。駐車スペースにあわせ、後向き駐車、前向き駐車、縦列駐車を選択することもできる。

　日産自動車は300年以上の歴史を持つ箱根の老舗旅館「塔ノ沢 一の湯本館」（箱根町塔の沢90）の協力のもと、先進の自動運転化技術で「おもてなし」を進化させた、未来型旅館の映像を公開した。

　映像では、スイッチひとつで玄関先のスリッパが移動して整列。客室では、座布団やテーブル、リモコンなどが自ら定位置に移動する。

　2月1日から、日産グローバル本社ギャラリーで移動する「スリッパ」のデモ展示を行う。実際に「一の湯本館」で使用されるスリッパを用意し、スイッチ操作のみで、スリッパが定位置に戻る様子を見ることができる。展示は 2月1日～2月4日の10時～20時。

　また、この「ProPILOT Park RYOKAN」旅館への宿泊予約を開始した。宿泊先は「一の湯本館」。日程は、3月24日～3月25日の予定。体験宿泊は「1組（2人）限定」。Twitterアカウントで 「#PPP旅館 #wanttostay」 とハッシュタグを付け、宿泊希望人数を明記の上、公開設定で投稿すると、当選の場合、事務局より連絡がある。応募期間は1月25日～ 2月10日18時。

　同社は開発背景として「多くの訪日外国人から愛されている日本の伝統的な旅館を、クルマの技術を応用して進化することができないか、との思いから、そのひとつの事例として、自動駐車機能でお客様や従業員の手を煩わせない『ProPILOT Park RYOKAN』を公開した」としている。

　「一の湯本館」は、箱根温泉に位置する、1630年創業の木造4層建て数寄屋造りの老舗旅館。渓谷に面しており、四季折々の箱根の自然を楽しむことができる。2009年には、歴史的景観に寄与している建造物として国指定登録有形文化財に指定されている。