国指定重要文化財の横浜市開港記念会館(横浜市中区本町1)で7月15日、「歴史を生かしたまちづくりセミナーVol.41 いぶし銀のまちづくり~生活・文化の視点から、まちを再評価~」が開催される。主催は横浜歴史資産調査会(ヨコハマヘリテイジ、中区相生町3)と横浜市都市整備局。
横浜における近現代のまちの発展を、都市計画史、まちづくりの歴史という視点にたち、建物やまちなみといった目に見えるデザインだけでなく、つくられた経緯や関わる人々の試行錯誤などの舞台裏をひも解き、まちを再評価していく。
第1部では横浜の都市計画史、戦後復興の中での防火建築帯などの共同建築、海外と比較した横浜の港湾都市としてのあり方についての講演を、横浜市立大学国際総合科学部教授の鈴木伸治さん、工学院大学建築学部建築デザイン学科准教授の初田香成さん、デルフト工科大学教授のカローラ・ハインさんが行う。第2部ではクロストークセッションとして、横浜のまちづくりの歴史を国内外の都市と比較し、今後の横浜のまちづくりについて議論する。
今回のセミナーは、横浜市で7月15日から19日まで開催される「第18回国際都市計画史学会大会(IPHS2018)」の応援企画となっている。
都市整備局都市デザイン室長の梶山祐実さんは「歴史を生かしたまちづくりセミナーは、1989年に始まり41回目。横浜開港で居留地が整備され、震災や戦争の復興を経てきた横浜の都市計画の歴史を振り返って再評価し、闇市などの市民の生活・文化面にも焦点をあて、今後の横浜のまちづくりについて議論したい。私たちが暮らし、働いている横浜のまちを、より深く理解するきっかけになれば」と話している。
13時30分開会(13時開場)。16時まで。参加費500円(ヨコハマヘリテイジ会員300円)。定員は先着200人、事前申込不要。
横浜歴史資産調査会は、横浜市が先駆けて取り組んだ「歴史を生かしたまちづくり」を推進するために、1988年11月に発足した「横浜市歴史的資産調査会」が前身。横浜市と共に「歴史を生かしたまちづくり」の推進や、歴史的資産の保存・活用などに関する事業を実施している。2018年9月から野毛地区にある飲食店街「野毛都橋商店街ビル」の管理運営も行っている。