伊勢佐木町のミニシアター「横浜シネマリン」(横浜市中区長者町6)で9月8日、夏の高校野球の歌「栄冠は君に輝く」をモチーフにした第100回 全国高等学校野球選手権大会記念映画「ああ栄冠は君に輝く」の上映が始まった。
映画は「栄冠は君に輝く」を作詞した、石川県根上町出身の加賀大介さん(1914年~73年)の人生を描いたドキュメンタリー映画。1948年6月に第30回高等学校野球選手権大会の際に、大会歌の作詞が公募され、応募作5,252編の中から選ばれたのは、加賀さんが妻の加賀道子さんの名前を借りて応募した「栄冠は君に輝く」だった。
70年もの間歌い継がれた大会歌の誕生秘話や、加賀さんの夢と挫折、家族の物語を撮った映画は、監督・プロデュース=稲塚秀孝さん。ドラマ脚本=伊藤康隆さん、稲塚秀孝さん。出演=松崎謙二さん、渡辺梓さんほか。語りを仲代達矢さん、歌を加藤登紀子さんが担当している。
加賀道子さんの役を演じた女優の渡辺梓さんは横浜市中区在住。1987年に仲代達矢さんが主催する無名塾に入団。89年にNHK連続テレビ小説「和っこの金メダル」にヒロインで出演した。舞台あいさつで渡辺さんは「能美弁の指導を頂いた先生は厳しかったが、スタッフの皆さんのおかげで、道子さん役を自然に演じられたのかと思う。歌は誰もが知っているが、背景の物語はほとんど知られていない。球児たちだけでなく、私たち大人にも生きる勇気、思いを遂げる勇気をくれる映画。ぜひ多くの方に見て欲しい」と話した。
上映は16時45分から。9日の上映後には稲塚監督、14日は松崎謙二さんと稲塚監督の舞台あいさつがある。上映は14日まで。