横浜都心部を流れる大岡川・中村川・堀川と、横浜港を周回する大規模な市民参加型水上パレード「第6回横浜運河パレード」が11月10日に開かれる。
河川・運河を使い文化・文明を世界に向けて発信してきた横浜で、水辺の活用と街の活性化を目指して2013年から開催されている。今年のテーマは「ヒストリバー」。主催はNPO法人「HamaBridge濱橋会」(横浜市中区)。
船団パレードには、市民がサーフボードをパドルでこぐ「SUP(スタンドアップ パドル サーフィン)」や10人乗りの大型手漕ぎボート「Eボート」、シーカヤック、プレジャーボートや動力船など約50艇が船団を組んで参加する。
大岡川の横浜日ノ出桟橋(横浜市中区日ノ出町1)を本会場に、パレードのスタート・ゴールの式典や食の市、コンサートなどを行う。パレードは、13時からの式典の後、13時30分に出発。川をさかのぼり、蒔田公園(南区宿町1)前から中村川・堀川を下って石川町・元町を通り、大さん橋ふ頭~日本丸メモリアルパークを経由して、日ノ出桟橋に15時30分に帰港する。
今年は「ヒト・モノを運ぶ水上交通」を実施。横浜日ノ出桟橋、日本丸メモリアルパークのほか、三吉橋と石川町に仮設桟橋の発着場所を設け、定員5人~40人のボート5艇を運行。無料で水上交通で移動できる。体験乗船で各拠点を移動しながら、食の市や音楽ライブなどを楽しめる。
当日は、横浜中央市場本場から生鮮品を船で運び、日ノ出桟橋付近で「市場直送朝市」を開催するほか、石川町駅元町口前では、千葉県富津市から海を経由して産品を運び「富津名産品マルシェ」を開催。蒔田公園会場では「運河食の市」を初開催する。音楽ステージには地元中学校吹奏楽部やアーティストが出演する。イベントを通じて、新鮮な野菜などを水上運搬で運び、朝市で買える仕組みづくりを検討する。
そのほか、Eボート無料体験乗船、運河水質ワークショップ、水難救助デモンストレーション、防災訓練炊き出し、川と周辺の清掃活動、桂歌若さんらによる落語、アート作品の展示、石川町裏フェスとの連携など、水上と陸の両方で、さまざまな企画を展開する。
沿岸では船団パレードの通過にあわせて各地でお迎えイベントを開催。代官橋(中区元町1)で横浜海洋少年団が手旗信号でパレードを迎えるほか、元町河岸通りではゆっくりと運河を眺められる「元町かわぎしテラス」を設置する。
HamaBridge濱橋会副理事長の角野渉さんは「運河パレードは毎年趣向を凝らしている。今年は吉田新田の南西部のエリアとの連携で、三吉橋商店街近くに仮設桟橋を設置。路上での落語会も実施する。東京湾をはさんで横浜と歴史的なつながりがある千葉県富津市とも連携。消防との連携による水難救助デモンストレーションなどの企画も用意した。地域の多様な主体と連携して、生活の中に水辺がある街づくりを進めていきたい」と話している。
イベント全体の開催時間は9時~16時。小雨決行。