関内ホール(横浜市中区住吉町4)で2月3日、「第40回ヨコハマ映画祭」が開催され、主演男優賞を受賞した役所広司さんや東出昌大さんをはじめとする俳優たちや映画関係者らが登壇した。
受賞式には、主演男優賞の役所広司さん(「孤狼の血」)や東出昌大さん(「寝ても覚めても」「菊とギロチン」「OVER DRIVE」)、最優秀新人賞の唐田えりかさん(「寝ても覚めても」)、木竜麻生さん(「菊とギロチン」「鈴木家の嘘」)、特別大賞の山崎努さん(「モリのいる場所」)らが出席。
「寝ても覚めても」「鈴木家の嘘」「孤狼の血」の3作品の上映に加え、各賞受賞者や映画評論家をゲストに招いた表彰式を実施し、昨年リニューアルした関内ホールの大ホール1階、2階の赤い座席が映画ファンで埋め尽くされた。
作品「孤狼の血」で型破り、かつ人間味あふれる刑事役を熱演し、同映画祭史上初となる3度目の主演男優賞に輝いた役所さんは、「ヨコハマ映画祭の賞は、我々映画を作っている者にとっては特別な賞。映画を撮っているときは賞のことを誰も考えていないが、撮り終わり上映が終わってまたご褒美をいただけるのは本当に励みになる」と語り、今回演じた大上役について「魅力的な男で演じるのが楽しかった」と振り返った。
同映画祭実行委員長の北見秋満さんは「1年1年が勝負の映画祭だが、アンテナを張りここに来てくれる皆さんがヨコハマ映画祭の本当のサポーターだと思っている。今回は、山崎努さんが特別大賞を受賞されたときのスタンディングオベーションをはじめ、4人の男優によるバトンタッチなどいろいろなアイデアを実現した。来年もおもしろい映画祭にするのでぜひ足を運んでほしい」とあいさつ。映画祭終了後も、熱気さめやらぬ会場には「第40回ヨコハマ映画祭」の横断幕をカメラに収めるファンの姿が見られた。
ヨコハマ映画祭は、スポンサーや自治体からの支援を受けず、学生や会社員など日本映画ファンがボランティアで主催する映画祭として知られる。審査員を務めるのは映画評論家や映画ライターなどの映画関係者と一般映画ファンらで、今年度は38人が審査にあたった。